南極から届いたこの画像、高さ15メートルの波が崩れる間際に凍りつき、その瞬間の姿を留めている…かに見える。実際、ネットでは凍結した津波の写真だとして話題になっているのだが、実はこれ、ブルーアイスと呼ばれる自然現象なのだという。 ブルーアイスは氷河などでよく見られる。長い時間をかけて氷が圧縮され、空気が抜けた状態では光が色を失い、青い色だけを透過するためという。気泡が残れば白く光を反射するのだそうだ。 撮影したのは科学者のTony Travouillonさん。場所は南極のデュモンデュルビルという。国籍はオーストラリアとフランスの両方で3ヶ国語をこなし、カリフォルニア工科大の仕事で南極に来た一方、シドニーの大学の博士課程に属する。南極が似合う地球人といった印象だ。 日毎に寒さが厳しいこの時期に氷の写真なんて…と言わずに、暖かい飲み物でも飲みながら、しばし地球の先端に想いを馳せてみよう。