【モスクワ=貞広貴志】氷点下7度、時折雪が舞う厳寒のモスクワ中心部に24日、2週間前を約5000人上回る3万人近く(内務省発表)の市民が集まり、「プーチンなきロシアを」とシュプレヒコールをビルの谷間に響かせた。 下院選の不正糾弾に端を発したロシアで異例の大衆行動は、ソ連崩壊後では最多の支持者を結集。来年3月の大統領選でのプーチン氏の復帰阻止を目標とする政治運動へと転化しつつある。 会場は、ソ連時代の反体制派にちなむサハロフ大通り。約700メートルにわたり「不正のない選挙」を求める白いリボンを胸に付けた人で埋まった。若者が大半だった前回に比べ、中高年の参加者が増えた。大型ディスプレーが設置され、組織立った運営が目立つ。 デモの組織委員の一人、ネット活動家アレクセイ・ナバルヌィ氏(35)は「我々は平和な活動家であり、権力を力で奪取はしない。来年、政権は平和的に代わる」と、選挙による政権交代とい