失敗学・危険学で有名な畑村洋太郎さんが現在福島原発の事故調査委員会の委員長に就任されました。 畑村委員長の本は何冊か読ませていただいており、中でも「人間の注意力には限界がある」という主張にはいつも頷かされます。 原発や製造業では事故というと物理的な被害を伴う「痛い」事故になるかと思います。一方情報システムで起きる事故というとシステム障害と情報漏洩が多いでしょう。情報漏洩については意図的にもたらされるものとミスとがありますが、個人情報保護法の施行からずいぶんと経ちそれなりの体制が作られてきたことにより現在では「ミス」が主流を占めるようになりました。 そうなると人の目線はついつい「ミス」を減らす方向に向います。しかし個々人が起こすミスそのものはなくせるものではありません。ミスが被害につながらないような仕掛けを作ることが重要となります。 ただその仕掛けをどのようなものにするかはとても難しい問題で