【ワシントン=山田哲朗】370万〜290万年前にいた初期人類アウストラロピテクス・アファレンシス(アファール猿人)は、アーチ形で土踏まずがある現代人と似た足を持っていたとする研究結果を米ミズーリ大の研究者らがまとめ、10日発行の米科学誌サイエンスに発表した。 人類は約300万年前には樹上生活を捨て、地上生活に移行していたことを示している。 アファール猿人は、1974年にエチオピアで見つかった推定身長110センチ・メートルの女性「ルーシー」の化石で知られる。直立二足歩行をしていたと考えられていたが、カギとなる足の指の骨が見つかっておらず、木に登ることもあったか議論が続いていた。 研究チームは、エチオピアで新たに発掘された約320万年前のアファール猿人の足の甲の骨(中足骨)を分析。現生人類の足と同様に足の裏がアーチ状になり、歩行時に地面をけったり衝撃を吸収したりできたと確認した。二足歩行が完成