「安倍総裁:建設国債の全額日銀引き受け検討 独立性懸念」というニュースを目にしました。現在の財政状況から考えてさすがに危ないかなと思います。ちょうど今の政府債務が対GDP比で戦後直後とほぼ同じ水準(参照)ですので,戦後のハイパーインフレがどのように生じたのかは参考になると思います。 戦後のハイパーインフレは日銀引き受けが引き金となりました。そして,ハイパーインフレと財産税及び預金封鎖により社会構造が大きく変化しました。重要なのは,現在ハイパーインフレが生じた場合は,格差はリセットされずますます広がるということです。そういう人にとって財政破綻は悲惨であり,社会としても絶対に避けなければいけません。 戦後のハイパーインフレというと,モノ不足やブラック・マーケットが思い浮かびますが,そういった需給のアンバランスで生じるインフレはたかだかしれていて,数百倍にもなるハイパーインフレを説明できません。