ズボン役(ズボンやく)は、オペラにおいて、男装する女性歌手の役柄を言う。元々はフランス・オペラの伝統だったが、有名作品ではドイツ・オペラに多い。 ハムレットを演じるサラ・ベルナール モーツァルト作曲「フィガロの結婚」のケルビーノ(メゾソプラノ)、ベートーヴェン作曲「フィデリオ」のフィデリオことレオノーレ(ソプラノ)、ヨハン・シュトラウス2世作曲のオペレッタ「こうもり」のオルロフスキー、フンパーディンク作曲「ヘンゼルとグレーテル」のヘンゼル(メゾソプラノ)、リヒャルト・シュトラウス作曲「薔薇の騎士」のオクタヴィアン(メゾソプラノ)が代表的。フランスオペラではグノー作曲「ファウスト」のジーベル、オッフェンバック作曲「ホフマン物語」のニクラウスが有名である。上記のうちオルロフスキーやジーベルは男性歌手(テノールやカウンターテノール)が歌うこともある(この場合はズボン役とは呼ばない)。 これらの中