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ブックマーク / realsound.jp (5)

  • NUMBER GIRL、“懐かしさ”と無縁の復活劇 日比谷野音公演を観て感じたこと

    2019年8月18日、日曜日の夕方。NUMBER GIRLのライブを17年ぶりに観た。 最近、ライブはどうにも到着が開演ギリギリなことが多くなってしまっていたが、この日は開演までまだ45分ほどもあろうかという頃に、かなりの余裕を持って入場。ビールなど飲み、夏の都心の夕方の野外の雰囲気を堪能しつつ、開演を待った。そもそも、そのくらいの心の準備を一つずつ積み重ねでもしないと、何度NUMBER GIRLが復活するといわれたところで、当日に至ってもあまりにまだまだ信じられなくて、気持ちが整わず、テンションを持っていけるかどうか不安なほどだったのだ。いつまでたってもピンと来ない。実感がない。そのくらい、自分にとっては“復活”から最も遠い存在だったのが、かつてライブがあるたびに足繁く現場へ通っていたNUMBER GIRLだったというわけだ。しかし、開演が近づき段々と野音の座席に人が増えてくると、想像以

    NUMBER GIRL、“懐かしさ”と無縁の復活劇 日比谷野音公演を観て感じたこと
  • フジファブリックが現行の音楽シーンに与えてきた影響 『Mステ』初出演で広げる可能性

    2019年8月9日、暦の上では立秋を過ぎ、まさに真夏の佳境を迎える頃、フジファブリックが『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に初出演し「若者のすべて」を披露する。昨年の8月には『関ジャム 完全燃SHOW』に出演し、関ジャニ∞のメンバー(錦戸亮、大倉忠義)とともに「若者のすべて」を披露したことでも話題になったが、この楽曲が初めて世に出てから12年目にして、今度は初めての『Mステ』出演となるということで、ファンもとても感慨深いものがあることだろう。 「若者のすべて」にも見られるように、フジファブリックの楽曲にはイントロからドラマチックに鍵盤が用いられているものが多数ある。また、ときには狂気を感じるようなビートとともにキーボードが印象的かつ予想外の展開を見せるような楽曲も多い。そうやってクラシックや童謡的とも言える普遍的な歌、また別の時にはダンサブルで中毒性のある曲たちで、聴く者を魅了し

    フジファブリックが現行の音楽シーンに与えてきた影響 『Mステ』初出演で広げる可能性
  • フジファブリック 志村正彦の詩はいつでも“あの頃”に引き戻すーー衝動をもった作家性を振り返る

    誰もが、少年のまま生き続けることはできないのだなあ。志村正彦という人が制作したフジファブリックの作品を聴くと、そんな当たり前のことをあらためて痛感する。そういう意味で志村は、その瀬戸際で奇しくも少年のままでいることに成功した人、なのかもしれない。 志村 正彦『志村正彦全詩集 新装版』 ごく個人的な話になってしまうが、自分が十代の終わりの頃は少し上の世代が牽引したパンクロックのムーブメントがあったり、その後、くるりやASIAN KUNG-FU GENERATIONといった日語詞のギターロックバンドが活躍し始めてもいた。そんななかでのフジファブリックの登場は「まさに自分の気持ちを一致させることのできるぴったり同世代のバンドが出てきたようだ」と、とても心強く感じたし、それゆえ音源だけでなくライブにもよく通った。ゆえ、自分は2009年の12月25日にまさに鈍器で殴られたようなショックを覚えたし、

    フジファブリック 志村正彦の詩はいつでも“あの頃”に引き戻すーー衝動をもった作家性を振り返る
  • GOMES THE HITMAN 山田稔明が明かす、結成25年の歴史と再始動に至った背景

    GOMES THE HITMANが格的に復活した。2014年に7年ぶりにライブ活動を再開したGOMES THE HITMANだが、彼らがライブ活動停止前にリリースした2000年代の3作品『mono』(2002年)、『omni』(2003年)、『ripple』(2005年)を収録したボックスセット『00-ism [mono/omni/ripple]』が7月25日にリリースされるのだ。さらに同日に、13年ぶりとなるレコーディング作品『SONG LIMBO』もリリースされる。 振り返れば、1999年にメジャーデビューしたGOMES THE HITMANのCDを初めて見たのは、当時の渋谷HMVでのことだった。「ポスト・フリッパーズ」と呼ばれていたGOMES THE HITMANは、次第にその音楽性を変え、今回『00-ism』に収録される作品群のような深化を見せることになる。 しかし、2007年を

    GOMES THE HITMAN 山田稔明が明かす、結成25年の歴史と再始動に至った背景
  • クラムボン・ミトが語る、バンド活動への危機意識「楽曲の強度を上げないと戦えない」

    ミトは、ある種のランナーズ・ハイの状態にあるのかもしれない、と思った。こちらの質問に対して、そんなこともわからないのかと言わんばかりに呆れたような表情を見せながら、畳みかけるように饒舌に語り続ける。その話はある種の衝撃だった。 クラムボンが結成20周年を迎え、5年ぶりのアルバム『triology』をリリースする。9枚目のアルバム。彼らのバンドとしての個性もスタンスもすっかり確立されているはずなのに、しかし、このアルバムは、これまでの作品とはまったく違う意識で作られているようだ。何度も取材して気心が知れているはずのミトの変貌は、いつもと同じつもりで呑気にインタビューしにいった僕を戸惑わせるには十分だった。 彼と話していて思い出したのは、約20数年前、テクノにはまったころの自分。耳が変わり、意識が変わり、聴くものもすべてが変わって、それまで聞いていた旧来のロックみたいなものがすべて聞けなくなっ

    クラムボン・ミトが語る、バンド活動への危機意識「楽曲の強度を上げないと戦えない」
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