東日本大震災の発生で一時、首都圏で欠品が目立った日用品の多くが店頭に並び始めた中、ヨーグルトの品薄状態が続いている。ヨーグルトは牛乳など他の乳製品に比べ、製造過程で多くの電力を使うが、メーカーの多くが生産拠点を東京電力の計画停電の地域に抱えており、生産能力が落ち込んだためだ。計画停電の動向次第では長期的な供給不足になり、今後の業績に影響が出る可能性もある。 大手スーパーのイオンでは今月中旬以降、ヨーグルトの品薄状態が続いている。担当者は「整腸作用など機能系の商品は毎日食べる人が多く、まとめ買いする人が増えた」と話す。 ヨーグルトの供給が遅れているのは、メーカー各社の生産拠点が被災したのに加え、計画停電が大きく影を落としている。ヨーグルトは牛乳同様に高温殺菌するだけでなく、40~50度の状態で発酵させるなど温度調節により多くの電力を使う。そのため停電すると品質管理が難しく、長期保存もできない