大変ご無沙汰しております・・・ もうここを読んでいただいてる方もいらっしゃらないかとも思いますが どーしても書いておきたいことがあったので、出てまいりました。 つい3時間ほど前のNHK総合テレビ「ニュースウォッチ9」に 我らが高村薫女王さまが登場なさいました! 福島第一原発事故についてのインタビューです。 わたくし、原発は「もういらねー」と思ってます。 被爆地である我が広島に本社を置く中国電力が 隣の山口県の瀬戸内海側に『上関原発』を作るんだと、 福島原発の事故があっても「それはそれ」で工事を強行しようとしてるし。 たしかにエネルギー問題は重要だけれど、 こんな危険に目をつぶってでも建てなきゃいけないものなのか、 その理由も根拠もはっきりまとめることが出来ずにいましてね。 このインタビューで女王が明快に言葉にしてくださいました。 NW9のサイトに行けば『ピックアップ』というところに 映像自
◇KAORU TAKAMURA <高村さんは新聞などで、政治・社会問題に積極的に発言する。自身を「社会の観察者」(「作家的時評集2000-2007」=朝日文庫)と表している> 観察者……それがわたくしの生きる感覚だったんですね、社会の中で。 いまは、かつては想像もしなかった難しい時代に入っていると思います。ひとつは、日本の国力が衰退に向かっている。と同時に、世界の秩序が大きく変わりました。これからは中国の時代でしょう。ロシア、インド、中東の真ん中に中国がいて、ヨーロッパも、アメリカも衰退していく。おそらく数百年単位で起こるような、世界の機軸の変化の時期です。こんな時代にどうやっていきていくか、資源、経済、食糧をどうするのか、ということを真剣に考えなくてはならない。それと国防、独立の問題ですね。どうやってそこそこ安定して平和に暮らしていくか。戦後65年は何もしなくても何とかできた。これからは
◇KAORU TAKAMURA <新連載「新 冷血」にも登場する警視庁刑事、合田雄一郎。彼はかなりの本好きである> 合田というのは、わたくしたちの世代が持っている、「大人とはこういうもの」という最低限の価値観を共有している、最後の世代かなと思っています。つまり、自分の生活範囲の外に広い大きな知の世界があって、できることなら本を読んだり人の話を聞いたりしながら知識や教養を身につけていきたいと考えている。1960年生まれくらいまでですかね、共有しているのは。 彼は朝早くて夜遅い仕事だし、本を読むのは電車に乗っている時間しかない。だから移動時間というのが貴重です。まさか携帯電話でゲームなんてしないでしょうから。 <高村さん自身、知ることが楽しいという> 高校時代は理系文系関係なく全教科やりましたし、大学(国際基督教大)はクラスが4~5人で、代返なんてない学校でしたから、4年間徹底的に勉強しました
◇KAORU TAKAMURA <大阪市内の下町で生まれ、6歳のときに大阪府吹田市の、いま自宅のある新興住宅地に引っ越した> 当時はまだ、自宅の庭の向こうは竹やぶがあって山でしたから、弟たちといつも遊んでいました。いわゆる自然児でした。ピアノもやっていましたけれど、外にいるのが好き。木が茂っていて日差しの届かない、自然の洞窟(どうくつ)みたいな隠れ家をみつけてずっとそこで過ごしたり。物心ついて親が最初に買ってくれたおもちゃが、バケツとスコップなんです、折り紙とかじゃなくて。それを持って山に入り、アケビとかを根っこごと採ってきて庭に植えてました。園芸用の花より、名も知らない草木が好きでした。 <学校が苦手だった。雑文集「半眼訥訥(はんがんとつとつ)」(00年)にこうある。「学校は地獄。勉強は不毛。ピアノは苦痛。友だちなし。希望なし。やりたいことなし。ひとり深い藪(やぶ)の中でスミレの紫に見入
◇KAORU TAKAMURA <95年1月17日午前5時46分。人生を大きく変える出来事が起きた。大阪府吹田市の自宅で体験した阪神大震災である> そのとき、わたくしは2階の寝室で寝ており、揺れは十数秒続きました。人生が変わるというか、揺れている最中に価値観や世界の見え方がまったく変わってしまう、それくらいすごいものでした。うちは大丈夫だったのですが、近くの駅はつぶれ、鉄道の高架は使用不能になり、線路の向こう側には長く仮設住宅が建っていました。 <ロシア文学者、亀山郁夫さんとの対談(「文学界」10年2月号)で、その時のことをこう語っている。「一切の街の音が消えましてね。そして二十四時間中、聞こえるのは救急車のサイレンだけ。淀川を越えて、重傷者や死者を運んでくる救急車の音だけを、数日間聞き続けていました」> わたくしは声も出ませんでした。ひとつの、生命体としてのわたくしの体が、「死ぬ」という
◇KAORU TAKAMURA <映画化もされたベストセラー「レディ・ジョーカー」の連載から15年。高村薫さんが4月から、毎日新聞社の週刊誌「サンデー毎日」で新作「新冷血」の連載を始める。2月中旬、取材のため東京・池袋を歩いた> 見ず知らずの男2人が、まず池袋で会います。携帯電話をいじりながらネットの裏サイトで知り合う。1人は埼玉の田舎のほうの出身で、高校を出て上京して就職する。東京に向かう電車から荒川を渡る鉄橋を見たら、「あの向こうが東京だ」と思うはずなんです。彼らにとって東京の繁華街というのは、新宿ではなく池袋でしょう。街の雰囲気が少々違う。 昔、池袋はにおいがした。食べ物とかゴミのにおい。ごちゃごちゃとゲーセンやパチスロ店が並び、少し路地の奥に入るとサウナが24時間営業でやっていました。 <高村作品には欠かせない警視庁刑事、合田雄一郎がネット犯罪に挑む> 舞台は2002年、2人は30
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