「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」──。昨日、都議選の自民党候補者の応援演説でとんでもない発言を行った稲田朋美防衛相。言わずもがな、自衛隊員は政治的行為が制限され、自衛隊法でも《特定の政党など支持する目的で職権を行使できない》と定められており、同時に公務員の選挙運動を禁じた公職選挙法違反発言だ。いや、それ以前に、防衛相が自衛隊を政治利用することなどもってのほかで、失言では済まされない大問題だ。 だが、驚くべきことに、弁護士であるはずの稲田防衛相は発言後も問題と認識していなかったようで、演説直後は集まった報道陣に「どうしてこんなにたくさんいらっしゃるんですか?」と反応。夜中になってようやく事態の大きさに気づいて、しどろもどろになりながら発言を撤回したが、「これからもしっかりと職務をまっとうしたい」と辞任は否定した。 稲田防衛相といえば、南スーダン派遣部隊の日報隠蔽に白紙