経済産業省の原子力安全・保安院が再稼働にゴーサインを出そうとしている関西電力・大飯原発3、4号機について、安全性の根拠とされる「ストレステスト」の中身に、数値の改竄と偽造という重大な疑惑がみつかった。津波への安全性が最大の焦点であるストレステストで、全ての推定や計算の基準になる数字、設計段階で想定していた最大の津波高さを1.86メートルから2.85メートルへと、関電は1メートルも水増し・改竄していたのだ。虚偽を承知で、結果を妥当と言い募る保安院も、「合作」の共同責任を強く疑われる。もともとお手盛り満載のストレステストに、でっち上げが加わり、再稼働に向けた茶番劇の非科学的インチキぶりは極まった。 関電は大飯原発だけでなく、高浜原発1号機のストレステストでも、同様の改竄をしている。設計上の想定津波高さ1.3メートルを2.6メートルへと、2倍も水増ししている。ミスではなく、明らかな意図をもった
この国では、「安定した復興」とは元の黙阿弥のことを指すらしい。政治家たちの錯乱ぶりに隠れて、原発と電力の地域独占は何の検証も経ずに、今まで通りそっくり継続される気配が濃厚である。福島の事故が打ち砕いた原発安全神話に代わって、経済産業省と電力会社が流布するのはもっぱら原発“安価”神話だ。火力や水力に比べ原発の発電原価が断然安いという、架空の、妄想に近い数字が幅を利かせている。評価も監視も放棄した新聞・テレビは、今度も懲りずに虚構の安価神話をただ丸呑みして、確かな事実であるかのように伝え、社会を欺き続けている。日本経済が沈没するとすれば、その原因は原発停止による電力不足や料金高騰などではなく、行政と業界が一体となった利権と強欲体質の温存が主因であろう。 6月13日、経産省所管の日本エネルギー経済研究所が、停止中の国内原発がこのまま再稼働せず、稼働中の19基も順次停止した場合、その分を火力で賄う
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く