青沼夫妻とこの家との出会いは劇的と言ってもいいものだった。「家を見た瞬間に“買います”と。とにかくわれわれは一目ぼれでした」と青沼さん。 それまで賃貸の住宅に住んでいたが、実は、購入するつもりで家を探していたわけではなかったという。むしろ、ずっと賃貸でいいとも思っていた。ところがある日、家の斜め前の土地が空いたので、この土地を買ったらどんな家が建つだろうかと、友人で建築家の西村夫妻に相談をしてみたという。 築50年の家との出会い これがきっかけとなって新聞の折り込みチラシを見るようになり、ある日、チラシの写真の雰囲気が良さそうだったので中古の物件を見に行くことに。「冷やかしで見に行ってみようか、場所も近いし」。こんな軽いノリだったという。 そしてこの家と出会った。「すごい良かったですねー」と青沼さん。「オーナーの方がその当時70代後半のすごく品のいいおばあさんで、1人で住んでいらした。その