糖尿病は「いったんなったら治らない」「一度薬を飲み始めると一生飲み続けなければならない」と言われてきました。しかし、本学大学院医歯学総合研究科血液・内分泌・代謝内科学分野の藤原和哉特任准教授、曽根博仁教授らの研究グループが、全国の糖尿病専門施設に通院中の4万8千人の2型糖尿病患者(注1)を対象に、糖尿病データマネジメント研究会(JDDM)の臨床データを分析したところ、いったん糖尿病になった人の中で、血糖値が正常近くまで改善し、薬が不要な状態となる(糖尿病が「寛解」する)人が一定の割合で存在することが明らかになりました。さらに、糖尿病と診断されてからの期間が短い人、HbA1c値(注2)が低い人、肥満度(BMI)が高い人、1年間の体重減少が大きい人、薬物治療を受けていない人に「寛解」が起こりやすいことを明らかにしました。 本研究成果は、2023年5月8日、国際専門誌「Diabetes, Obe