気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 消費財としての食料が他の財と異なる最大の特徴は、人間生活や生命維持に不可欠であることだ。1年間十分に食べたから翌年は食べなくてもよいというものではない。一月でも供給が途絶すると飢餓が生じる。 農産物には、穀物、砂糖、野菜、果物、畜産物などがある。食料として最も基本的で重要なものは、米、麦、とうもろこし、大豆などの穀物だ。穀物は直接食用になるほか、家畜の餌になって畜産物の供給にも資するからだ。 穀物には、自動車などの工業製品のように、モノが国境を越えて自由に移動する市場はない。国際穀物市場は、政治によって各国の国内市場と分断された市場である。国際価格が低迷している時、国は、輸入関税などを使って自国の農業を保護しようとする。逆に、国際価格が高騰す