ダルビッシュ有投手のアメリカ大リーグデビューには何十人もの日本人記者が取材に押し寄せた。しかし、日本製部品の不具合で稼働停止中のアメリカ原発を報じる日本人記者は1人だけだった。 カリフォルニア州南部地域の140万戸に電力を供給してきたサンオノフレ原子力発電所。三菱重工製の蒸気発生器に異常が発生し、放射能漏れが起きたことで、1月末から夏も含め8カ月以上にわたって停止が続いている。今月9日には再稼働をめぐって公聴会が開かれ、地元住民ら1000人以上が参加した。 私は南カリフォルニアに住み、今夏にはサンオノフレ海岸でキャンプもしただけに、興味深く見守った。地元テレビは公聴会開始前から主要ニュースとして取り上げ、10日付の有力紙ロサンゼルス・タイムズは大きな写真とともに5段抜きの記事で報じた。「地震が多い地域」「海岸沿いにある原発」で福島原発事故と共通するだけに、地元の関心は高い。 これを日本の新