「1年間、同じ職場で働いた」と言われても、全然大したことのないように聞こえるかもしれない。しかし、就職活動をせずに初めて正社員として雇われたブラック企業を4か月にも満たない期間で辞め、そのあとも2年以上同じ仕事が続かなかった私にとってはなかなかにすごいことだったりする。 世間の一般常識として、「就職活動をしないとまともな職につけない」「一度働いた会社には最低3年勤めければならない」という、古来から伝わる謎の習わしがあり、私はそれをことごとく守ってこなかったように思う。 なぜか? 私にもわからない。そんなつもりは少しもなかったはずなのに、今やたった1年働いただけでちょっと誇った気持ちになっている。 本来ならば、そこそこ大きな会社のOLになって少々退屈な仕事を毎日こなし、「このままでいいのかな?」なんてたまに考えながら、まあまあ長いこと働くもんかと思っていた。しかし、現実はそう上手くはいかない