一般の消費者に「ソニーといえば、何を連想しますか」と聞いたら、どんな答えが返ってくるだろうか。 50歳以上なら、「井深大、盛田昭夫」という人物名だろうし、商品名なら「ウォークマン」で間違いない。このほか2番手、3番手にも多くの商品名が語られるだろう。テレビ「トリニトロン」、パソコン「バイオ」、ゲーム機「プレイステーション」などいろいろあると思う。 でも、古くからの「ソニーファン」から見ると、概ね2000年代に入って「ソニーらしい製品」が出ていないという感想を多く聞く。なぜだろう。 この間、インターネット社会が急速に進み、携帯電話をはじめネット関連機器にAV(映像・音楽)が組み込まれたからだが、ソニーにとっては、ネット関連機器の開発に人材および技術蓄積が希薄だったようだ。 たとえば、米アップルの多機能携帯端末「iPhone(アイフォーン)」や、タブレット型端末「iPad(アイパッド)」のよう