新築の家、結婚式、教育産業…「強制出費」の悪者たち 鈴木 大介(以下、鈴木):悪者探しはしたくないのですが、日本の貧困問題の悪化に加担している存在は、やっぱりあると思うんです。 阿部 彩(以下、阿部):誰ですか。 鈴木:たとえば、中間層の可処分所得を減らしている産業です。彼らが意図しているか、していないかを別にしますが、たとえばそれは新築住宅をむやみに勧める住宅産業だったり、数百万円かかる結婚式を勧めるブライダル産業だったり、中古車がたくさん出回っているのに新車を勧める自動車産業だったりする。やみくもに大学全入を勧めてきた教育産業もそうですね。 なんでこんなことを強調するのかと言いますと、地方の人たちに取材していると、身近に貧困に陥った人がいたときに「だって、あの家って3年前に新築の家建てたよね」「だって、あの家って新車乗ってたじゃん」「いい結婚式挙げてたでしょ」という話がしばしば挙がって
「子どもの貧困対策」に関わっている。 直接に自法人が運営しているわけではない。地方自治体からの委託事業で、運営しているのは地元の母子会。自分はアドバイザーである。 内容としては、最近増えつつある「子ども食堂」や学習支援を中心にして、地域交流とか関係機関との連携とかスタッフの育成もやれ、ということになっている。週2回の開所で、毎回小中学生が30人くらい参加して、スタッフは毎回10名前後になる。 経済的事情から学習支援を必要とする子どものためにスタートしたが、蓋を開けてみると多くの親子が複合的な課題を抱えていた。困難事例の数々とスタッフのマネジメント、そして育成。母子会だけで進めていくのは無理と感じられるようになって、自分がアドバイザーを頼まれることになった。 アドバイザーとなって今年度(29年度)の事業計画と予算で尽力したのは、コーディネーターの人件費をきちんとつける、ということだった。 こ
貧困当事者だという人を「お前は貧困じゃない」と批判する「貧困たたき」で、ずっと気になっていることがあります。たたく人は、頭の中に「これが貧困だ」というある種の「理想」があって、それに当てはまらないから怒るわけですよね。でも、その「理想」って、正しいのでしょうか? 貧困家庭で育った若者たちに、話を聞きました。(朝日新聞東京社会部記者・原田朱美) 【画像】公衆電話で握りしめた100円玉 ツイッターで話題のマンガ「夜廻り猫」が描く貧困 集まってもらったのは、首都圏の大学に通う男女5人。 アオイさん(大学2年)、ミユさん(大学2年)、ユウタさん(大学4年)、ヒカリさん(大学4年)、メイさん(大学3年)。全員仮名です。 5人とも、経済的に苦しい家庭で育ちました。 日本の子どもの貧困率は、13.9%ですが、この5人が育った家庭の生活水準も、「貧困」と呼べるレベルです。 「理想の貧困」と現実の自分たちと
39歳以下の世帯主の家計の消費意欲が2016年、過去20年で最低だったと経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)の民間議員が15日の会議で報告した。政府は将来不安などが背景にあるとみて今後、子どもの教育費の負担を減らす策などを検討していく。 所得に占める消費の割合を示す消費性向を調べたところ、消費税率を8%に上げた14年4月から全体的に消費の割合が減る中でも、39歳以下の低迷が目立ち、16年は65・3%。15年に続いて、1995年以降の過去最低を更新した。 低迷する消費の活性化策として政府が期待する「プレミアムフライデー」も、この日の会議で議論になった。月末の金曜の仕事を午後3時に終えようという呼びかけだが、安倍首相は「政府もできる限り多くの職員が楽しめるよう工夫をしたい」と述べ、国家公務員も利用しやすくする意向を示した。
風俗街で出会うマキ(34歳)がユウジ(45歳)に出会ったのは21歳。2人が生まれ育った宮崎市内の風俗街でだった。 マキは働いていた飲み屋で知り合ったパチンコ依存症の夫と別れたところ。ユウジは日中ビルメンテナンスの会社を経営しながら、夜はデリヘル業(デリバリーヘルスという業種の風俗店)に携わっていた。ユウジもこの時点でバツ2だった。 2人は結婚。デリヘルやSM店経営の後、本業のビルメン経営の傍らで、一般社団法人「日本プレミアム能力開発協会」という団体を立ち上げ、その事業の一環で、2015年1月に「プレミアム親子食堂」を立ち上げる。これが、宮崎県内のこども食堂の先駆けとなった。 風俗業の経営から、法人立ち上げを経て、こども食堂へ。2人の軌跡はいかにもアヤシゲで、眉をひそめる人もいるかもしれない。 しかし、この2人のストーリーを、貧困の中で育った者たちが貧困の連鎖を断ち切ろうとしてきた苦闘のスト
NHK「クローズアップ現代+」公式 @nhk_kurogen 本人だけでなく、家族や親戚まで自己破産… その理由が[奨学金]という衝撃の事態が、いま、私たちの社会で広がっています。返済への不安から、進学の夢を諦める若者たちも…。 [1億総活躍社会]の過酷な一面です。 今夜10時放送! nhk.or.jp/gendai/article… 2016-06-02 11:54:02 リンク NHK クローズアップ現代+ “奨学金破産”の衝撃 若者が… 家族が… - NHK クローズアップ現代+ 2016年6月2日(木)放送。大学生の2人に1人が借りている奨学金。しかし、「返したくても返せない」若者が急増!これまで1万人が自己破産した。非正規の仕事や正社員でも年収200万円など、若者の雇用環境は厳しい。さらに本人が自己破産した後にも待ち受ける悲劇―身元保証人になった親に請求がいくため、親も破産するケ
最貧困層の子どもは、標準的な子どもと比べてどれぐらい厳しい状況にあるのか。その格差を分析したところ、日本は先進41カ国中34位で、悪い方から8番目だった。国連児童基金(ユニセフ)が報告書をまとめ、14日発表する。日本について分析し、国際比較したのは初めて。 子どものいる世帯の所得分布(推計値)をもとに、下から10%目の最貧困層と真ん中の標準的な子どもとの所得格差が大きいほど、貧困の深刻度が高いとして、格差の小さい順に、欧州連合(EU)または経済協力開発機構(OECD)に加盟する先進41カ国を順位付けした。 上位の北欧諸国では、最貧困層の子どもの所得は、標準的な子どもの6割ほどだった。日本では最貧困層の子どもは、標準的な子どもの4割に満たない。 日本語版の解説を担当した首都大学東京子ども・若者貧困研究センター長の阿部彩さんの分析によると、1985年から2012年にかけ、格差は拡大している。真
未成年の頃から家族の介護を担う「ヤングケアラー」の実態について調べた調査結果の報告会が都内で開かれ、小学生のうちから家族のケアに関わる子どもがいて、遅刻や欠席など学校生活に影響が出ている実態が報告されました。 調査は新潟県南魚沼市の公立の小中学校の全教職員を対象に行われ、271人が回答を寄せました。それによりますと、4分の1の教職員が「家族のケアをしていると感じた子どもがいる」と答えということです。 子どもが行っているケアの内容を複数回答で尋ねたところ料理などの「家事」が54%、「きょうだいの世話」が48%、着替えなど「身の回りの世話」が17%、入浴やトイレといった「身体介助」が6%などとなっています。 調査した団体によりますと、こうした子どもたちの中には欠席や遅刻、それに宿題をしてこないケースが多く見られるということです。 日本ケアラー連盟の渡辺道代理事は「子どもが自分で声を上げることは
子どもと貧困 大阪市の一等地にあるマンションの一室が、その風俗店の待機部屋だ。20歳前後の女性たちが試験勉強したり、お菓子を食べたり。予約が入ると従業員に客の特徴を聞いて、バッグを手に部屋を出る。 短大2年の女性(20)もその一人。高卒より上の学歴があれば、大きな企業に就職して貧困から抜け出せるのではないかと期待して短大へ進んだが、資金的にも精神的にも行き詰まり、週2、3回、働いている。 嫌だったが、お金が欲しかった。「貧乏なのに進学した罰」だと思った。 幼い頃、小さい会社を経営する両親と裕福に暮らした。小学生のとき両親が離婚。母親と2人暮らしになり、生活保護を受けた。母は代わる代わる男性を家に連れ込んだ。親をあてにできず、高校の学費は食品会社の箱詰めなどのアルバイトで賄った。学費の心配に目をつむって進学した。 短大の学費は年間約120万円。入学前に必要な費用は親戚や知人に借りた。学費の大
仁藤:困窮状態にある10代の女の子を中心に支援活動をしています。中身としては大きく分けて4つあって、1つ目が夜間巡回と相談事業。夜の街を歩いて、ひとりでいる女の子とか、帰れずにいる少女たちと出会うような活動と、全国から寄せられる相談に対応します。 手法は様々で、直接会うこともあれば、LINEや電話を通してということもあります。やっぱり本人たちになじみのあるツールからの連絡は多いですね。去年1年間で90数人から相談があって、そのうちの3割ぐらいが地方の子でした。北は北海道から南は九州まで。週末に講演で全国を回っていますが、その機会を使ってその土地で相談者に会うようにしています。 一緒に食事することが支援に 仁藤:活動の2つ目が、食料面での支援です。これにはとても力を入れていて、一緒にご飯を作って食べたりするような場所や時間を持つんです。本当に貧困状態の子は、今日食べる物がないとか、誰かと食卓
17歳以下の子どものうち、おととし、貧困の状態にあるとされた子どもの割合は推計で16%を超え、これまでで最も高くなりました。 厚生労働省は「母子世帯や非正規で働く人が増え、子どもがいる世帯の所得が減少したためではないか」と分析しています。 厚生労働省は、3年ごとに家庭での一人当たりの可処分所得が一定レベルを下回り、OECD=経済協力開発機構の基準で貧困の状態にある人の割合について調査していて、おととしの調査結果が公表されました。 それによりますと、17歳以下の子どものうち、貧困の状態にある子どもの割合は推計で16.3%で、3年前の調査より0.6ポイント増え、調査を始めた昭和60年以降最も高くなりました。 OECDがことし5月に公表した加盟する34か国のデータによりますと、貧困の状態にある子どもの割合が最も低いのは、デンマークの3.7%で、次いでフィンランドの3.9%でした。 反対に最も高い
きょう(1/27)のクロ現は「あしたが見えない ~深刻化する“若年女性”の貧困~」です。 (番組趣旨より) 貧困状態に苦しむ若い女性が増えている。親の生活苦の影響を受け、早朝と夜間のバイトを掛け持ちしながら家計を支える10代の女性。困窮を抜け出そうと苦学して専門学校に通ったものの、正社員になれない20代の女性。中でも、先の見えない生活を強いられているのが若くして子どもを産んだシングルマザーである。国の成長戦略で「女性が輝く」ことがうたわれる中、深刻化していく若い女性の貧困。現場のルポから現代社会の新たな課題を浮き彫りにしていく。 プレビューを見てきました。 働く女性は全国で2770万人いるうち、不安定な非正規雇用で働く女性の割合は、57.5%と男性の2倍以上だといいます。 そして、単身女性の3分の1が、年収114万円未満といわれており、深刻化しているのが、10代、20代の若年女性の貧
[能登半島地震関連]新潟市、罹災証明書申請者の4分の3に未交付…被災者は生活再建へ身動き取れず「具体的な見通し示して」 新潟市も遅れ認識、被災相談窓口での交付を周知
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