石川県の馳浩知事が17日、東京都内の会合で講演し、2013年に開催が決定した東京オリンピックの招致活動で、開催都市決定の投票権を持つ国際オリンピック委員会(IOC)委員に対し、内閣官房報償費(機密費)を用いて贈答品を渡したと発言した。馳氏は同日夜「誤解を与えかねない不適切な発言であり、全面的に撤回する」とのコメントを出した。 公表されていない機密費の使途に言及するのは異例。贈り物の授受が事実ならIOCの倫理規定に触れる可能性もある。
自民党内で憲法改正を求める声が強まっている。岸田文雄首相が鳴り物入りで打ち出した所得税・住民税減税が不評だったことを受け、改憲姿勢を新たなアピールポイントにして次期衆院選に臨もうとの訴えだ。 「経済で駄目なら憲法改正で事態を打開するしかない」。自民若手は取材に対し、こう力説した。 政府が2日閣議決定した新たな経済対策は、1人当たり4万円の所得税・住民税減税が「露骨な選挙対策」などと不評で、報道各社が直後に実施した世論調査では内閣支持率が軒並み下落。共同通信の3~5日調査では前月比4ポイント下落の28・3%で過去最低を更新した。与党内には「もう打つ手はない」(公明党の閣僚経験者)といった動揺が広がり、「『投手交代』を求める声は強まるだろう」(自民中堅)と2024年9月の自民総裁選を見据えた「岸田降ろし」を予言する声まで出始めた。 こうした状況だからこそ、首相は改憲への「本気度」を示すべきだと
学校法人の土地取引を巡って業務上横領罪に問われ、無罪が確定した不動産会社「プレサンスコーポレーション」(大阪市中央区)の山岸忍前社長(60)が、大阪地検特捜部の捜査で精神的苦痛を受けたとして国に損害賠償を求めた訴訟で、山岸氏側は当時の担当検事ら4人の証人尋問を大阪地裁に申請した。10月26日付。 申請の対象は、山岸氏やその元部下らを取り調べた検事3人と主任検事。山岸氏の代理人弁護士は「冤罪(えんざい)が起きた仕組みや組織的な関与の有無を明らかにするために尋問は必要だ」と強調した。地裁が今後、尋問の可否を決める。 山岸氏を無罪とした刑事裁判では、元部下が検事から威圧的な取り調べを受けたとして、その供述の信用性が否定されている。地裁は9月、元部下の取り調べの録音・録画データを提出するよう国に命じたが、国側がこれを不服として大阪高裁に即時抗告している。【鈴木拓也】
自見英子万博担当相は8日の衆院内閣委員会で、2025年大阪・関西万博で350億円かけて建設される木造建築物「大屋根(リング)」について、「夏の暑い時期に開催される。日よけの熱中症対策として大きな役割を果たす」と述べ、必要性を強調した。 リングは1周約2キロで、23年6月に建設が始まった。完成すれば世界最大級の木造建築物となるが、巨額の費用を要することに批判も出ている。 自見氏はリングについて「万博の理念を示す大きなシンボルだ」と説明した上で、リングの下は来場者の日よけ、雨よけのスペースになると指摘。「万博を担当する大臣として1日20万人をお迎えする責任がある。当然必要だし、国民にとって必要だ」と答弁した。 立憲民主党の中谷一馬氏は「国民は円安・物価高に苦しんでいる。その中で350億円のリングは、みんな納得できない」と批判した。【池田直】
政府は2日、経済対策を閣議決定し、税収増の還元策として所得税などの減税を打ち出した。ただし、防衛増税を進めつつ減税するという方針は矛盾していると受け止められ、国民の理解は広がっていない。首相周辺は「所得税などの減税は夏ごろから還元メニューとして検討していた。ぶれてはいない」と釈明するが、自民党内からも「首相が何をしたいのかわからない」(世耕弘成参院幹事長)との批判を招いた。 経済対策では、宇宙分野への技術革新を支援する基金の創設や、半導体や蓄電池など国内で確保すべきだとする「特定重要物資」の生産支援などさまざまな項目が並んだ。首相は閣議決定後の記者会見で、各項目の説明にも多くの時間を割いたが、記者からは減税についての質問が相次いだ。 減税の打ち出しをめぐっては、首相の迷走ぶりが目立った。首相は9月25日、経済対策の5本柱を発表。税収増を国民に「還元」…
自民党の杉田水脈衆院議員は29日までに、性的少数者、女性、特定民族への差別だと批判された過去の発言を巡り「差別がなくなっては困る人たちと戦ってきた。私は差別をしていない」と言明した。ユーチューブへの投稿動画で語った。自身の言動を正当化したとも受け取れる発言。さらなる差別助長を招く恐れがある。 杉田氏は「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装の…
減税日本の政治資金パーティーで演説する日本保守党の(右から)河村たかし共同代表、百田尚樹代表、有本香事務総長=名古屋市東区で2023年10月23日午後8時6分、川瀬慎一朗撮影 河村たかし名古屋市長が率いる地域政党「減税日本」に所属する村瀬貴代美市議は26日、同党を離党する意向を明らかにした。同党内では、河村市長が作家の百田尚樹氏が代表を務める日本保守党と特別友党関係を結んだことについて、批判の声が出ていた。村瀬氏は「河村氏が独断で物事を進め、愛想が尽きた。共に活動することに限界を感じた」とコメントしている。 村瀬氏は1期目で、同日に離党届を党に提出した。今後は1人会派を結成し、無所属で活動するという。離党理由を「党内で何の議論もないまま特別友党関係を締結することは、政治集団としてガバナンスが欠如している」などとしている。離党届について、同党の広沢一郎副代表は取材に「対応を検討中」と話した。
自民党安倍派の総会を終え、会場を出る杉田水脈氏(左から2人目)=東京都千代田区の同党本部で2023年10月19日午後0時22分、竹内幹撮影 自民党の杉田水脈衆院議員は19日、自身のブログなどに在日コリアン女性らに差別的な投稿をしたとして大阪法務局から「人権侵犯」の認定を受けたことについて「コメントすることは何もないと何度も申し上げている。もう既に削除をして謝罪をしているので、それに対するコメントは何もない」と述べた。党本部で記者団の質問に答えた。 立憲民主党の長妻昭政調会長は19日の記者会見で「自民党からは、音無しの構えというか何も聞こえてこない。本当にこれでいいのか」と指摘し「岸田文雄首相が何とおっしゃるのか確認し、けじめをつけていただかないといけない」と述べた。
松野博一官房長官は19日の記者会見で、自民党の杉田水脈衆院議員がブログなどに在日コリアン女性らに差別的な投稿をしたとして、大阪法務局から「人権侵犯」の認定を受けたことについて、「関係者のプライバシーに関わる事柄で、答えは差し控える」と論評を避けた。その上で「特定の民族や国籍の人々を排斥する不当な差別的言動はいかなる社会でも許されない」と述べた。 杉田氏は、2016年2月にスイス・ジュネーブでの国連女性差別撤廃委員会に参加。出席した女性らについて「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります」「ハッキリ言って小汚い」などと投稿し、写真も掲載した。女性らから申し立てを受けた同法務局は調査の結果、「人権侵犯性がある」と認めた。
政府がイスラエルからの出国を希望する在留邦人向けに手配した大型ジェットのチャーター機について、搭乗希望者に1人3万円の負担を求め、利用者が8人しかいなかったことがネット交流サービス(SNS)上で批判されている。実は外務省でも搭乗者数の少なさは「想定外」で、省幹部は「調査で把握していた人数よりずっと少なかった」と打ち明ける。どういう事情があったのか。 政府は13日、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘激化を受け、出国希望者向けのチャーター機1便を手配したと発表。イスラエル中部のテルアビブの国際空港を現地時間14日に出発し、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに同日到着した。
松野博一官房長官は11日の記者会見で、2024年4月に建設業で導入される時間外労働の上限規制を巡り、工期の遅れが懸念される25年大阪・関西万博の施設建設では除外すべきだとの意見があることについて「工事内容が具体化されない中、時間外労働の上限規制について検討を行っているものではない」と現時点で否定的…
政府は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に対する解散命令について、13日にも東京地裁に請求する調整に入った。12日に文部科学相の諮問機関の宗教法人審議会を開き、解散請求に関する意見を聞いたうえで請求手続きに入る。複数の政府関係者が6日、明らかにした。 盛山正仁文科相は同日夜、岸田文雄首相と東京都内で会食後、記者団の取材に応じ、解散請求について「何も決まっていない。調整中だ」と述べた。 旧統一教会を巡っては、教団や関連団体と自民党議員との過去の接点が問題視されてきた。政府・与党は20日に臨時国会を召集する予定で、22日には衆参2補選の投開票も控える。臨時国会や補選投開票を前に、解散請求を実施することで、政権として毅然(きぜん)とした姿勢を示す狙いもある。
街頭演説を終えた国民民主党の玉木雄一郎代表(中央)と記念撮影する支援者=東京都内で2023年7月20日午後6時42分、安部志帆子撮影 国民民主党が存在感をアピールしようと試行錯誤している。「売れない地下アイドル」を自称し、好きなアイドルやアーティストを応援する「推し活」を参考に、あの手この手を繰り出す。ただ、党内には幅広い層への浸透につながらないことを懸念する声もある。 玉木雄一郎代表は3日の記者会見で「ファンミーティングのように直接つながっていくことが大切だ。肉をつつきながら政策や政策以外の話もできるような場を作っていきたい。関西や九州、北海道でもやってくれという声もあるので、やっていきたい」と語った。 玉木氏が「ファンミーティング」と称したのは10日に東京都内で予定する「国民民主党交流会」だ。バーベキューを楽しみながら党幹部と意見交換できる企画で、参加費(4200円)が必要だが、9月2
自民党安倍派の総会を終え、会場を出る杉田水脈氏=東京都千代田区の同党本部で2023年8月17日午後0時33分、竹内幹撮影 自民党の杉田水脈衆院議員がブログでアイヌ民族などに対して差別的投稿をしたとして、札幌法務局から「人権侵犯」の事実があったと認定されていたことが20日、分かった。認定は7日付で、人権を尊重するよう「啓発」も受けていた。杉田氏の事務所も啓発を受けたことを認めた。 法務局側から15日に報告を受けた札幌アイヌ協会の多原良子さんが明らかにした。多原さんによると、2016年にスイスで開かれた国連女性差別撤廃委員会の際、杉田氏はブログなどで「国連の会議室では小汚い格好に加え、チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんま…
内閣改造と自民党役員人事を経て16、17日に実施された毎日新聞世論調査で内閣支持率が横ばいだったことを巡り、与党からは落胆の声が上がり、野党は勢いづいた。 「通常は『ご祝儀』を含めて改造で少しプラスになるものだが……。改造が評価されていない」。自民の閣僚経験者は毎日新聞の取材に対し、こう述べた。自民の別の閣僚経験者は女性閣僚数が増えたことへの評価が限定的だったことに着目し、「副大臣、政務官に女性が入りませんでしたよね。その辺もあったのかな」と振り返った。 自民中堅は茂木派会長の茂木敏充幹事長や麻生派会長の麻生太郎副総裁、安倍派幹部の松野博一官房長官ら「骨格」がそろって留任したことを…
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