1996年9月、欧州音楽局(EMO)は「欧州のなかの音楽(Music in Europe)」という調査報告書を公開した。この報告書の後半は「欧州のなかの音楽、文化、そして社会(Music, Culture and Society in Europe)」というタイトルがつけられ、ポール・ルーテンが編集したものであった。それは、欧州連合のなかにおける音楽の文化的価値について、6つの批評的な試論と五つの事例研究を収めたものである。本論は、アントワーヌ・エニョンが音楽の世界におけるアマチュアの役割について、同報告書のために書いたものである。 1996年9月、欧州音楽局(EMO)は「欧州のなかの音楽(Music in Europe)」という調査報告書を公開した。この報告書の後半は「欧州のなかの音楽、文化、そして社会(Music, Culture and Society in Europe)」というタ