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視覚性に関するirbsのブックマーク (85)

  • 1枚の写真を制作するのに3年もかかってしまった、その記録。 "Light Sculpture" |Shinichi Maruyama / 丸山 晋一

    丸山です。 先日、ウェリントンのビクトリア大学で「Light Sculpture」プロジェクトを紹介する機会を得ました。技術的な内容が多かったのですが、思いのほか好評でしたので、内容を一部整理して、こちらでもご紹介したいと思います。 水を撮ることの難しさ、面白さを感じていただければ幸いです。 Light SculptureHave You Ever Really Seen a Rainbow? As I zoomed in, I realized what was there. The sunlight in the water droplets warps, reflects, and disperses, showing us the rainbow. Light Sculpture #22, 2019  Edition 3 + AP2 125” x177” [318cm x 450c

    1枚の写真を制作するのに3年もかかってしまった、その記録。 "Light Sculpture" |Shinichi Maruyama / 丸山 晋一
  • AI生成画像で世界最高峰の写真コンテストを受賞した孤高のアーティスト。写真界の異端児に独占インタビュー

    TOP ニュース AI生成画像で世界最高峰の写真コンテストを受賞した孤高のアーティスト。写真界の異端児に独占インタビュー 世界最高峰の写真コンテスト・Sony World Photography AwardsにてAI生成された画像が入賞しセンセーショナルな話題となった。 作者であるボリス・エルダグセン氏はAIに対しての理解が甘い写真業界に一石を投じたかったと語り受賞を辞退した。受賞後に「自分は生意気な猿だった」と揶揄した同氏は何をこの一件で世間に伝えたかったのか。CGWORLDが作者に独占インタビューを行った。 写真の専門家たちもAIだと見抜けなかったボリス氏の受賞作 『Pseudomnesia: The Electrician(訳‐偽りの記憶: 電気屋)』 CGWORLD編集部(以下CGW): この度、話題となった作品 「Pseudomnesia: The Electrician」につい

    AI生成画像で世界最高峰の写真コンテストを受賞した孤高のアーティスト。写真界の異端児に独占インタビュー
  • 宮台真司の『ニトラム』評:無差別殺戮事件の背景を神話的に描き出した稀有な作品

    世界中を震撼させた無差別殺戮事件の背景を神話的に描き出した稀有な作品 〜ジャスティン・カーゼル監督『ニトラム/ NITRAM』~ 【この種の作品の製作と批評の難しさ】 こうした作品を製作するのは難しい。凶悪な犯人に寄り添う作品は、人々に彼を理解する ことを求める。だが理解を表明すれば、凶悪犯を擁護しているとして炎上しかねない。加えて、自分も同じような境遇だと感じる人々が似た犯罪に動機づけられる可能性さえある。 同じ理由で、こうした作品を批評するのも難しい。上記の理由に加えて、作品のシニフィエである社会について論じることを要求されることも、批評する側の重荷になる。作品内の物語や映像構成や視座や世界観を論じるだけでは、逃げたと見做されてしまうのである。 それでも、こうした作品は作られる必要があり、批評される必要がある。似たような無差別殺戮が繰り返される背景にある僕らの社会が抱えている問題を、映

    宮台真司の『ニトラム』評:無差別殺戮事件の背景を神話的に描き出した稀有な作品
  • 映像作品に「カメラを傾けたシーン」が出てくる理由とは?

    私たちの視界は基的に「地面が下、空が上」ですが、映画などの映像作品では時折「斜めに傾いたアングル」のシーンが挿入されます。このような「カメラを傾けたシーン」はどこに起源があるのか、ニュースメディアのVoxがムービーで解説しています。 Why movies tilt the camera like this - YouTube 映画製作者は「不安」を描写するためにさまざまなトリックを使います。例えばこのような林のシーンの場合…… 不安を催すようなBGMを入れたり、上下の黒帯の幅を増やしたり、雷のサウンドエフェクトを追加したり、色調を寒色寄りにしたり、ほんのわずかにカメラを傾けたりします。このカメラを傾ける技法は、「ダッチアングル」と呼ばれます。 このようなトリックは同時に複数使うというのが定番ですが、ダッチアングルは単独で使われた場合にも効果を発揮します。例えば「ハリー・ポッターと死の秘宝

    映像作品に「カメラを傾けたシーン」が出てくる理由とは?
  • アニメはいかにレンズの効果を模倣してきたか - メディア芸術カレントコンテンツ

    描かれている絵/画自体に焦点があてられがちなアニメーションだが、ボケ、広角、魚眼などレンズを通して得られる効果が表現として取り入れられている。稿ではなかでも日の商業アニメーションにおけるそのような効果を、黎明期ともいえる1930年代から現代に至る作品より抜粋し、変遷をたどる。 広角レンズの一例、『君の名は。』より 早世した研究者ハンナ・フランクはかつて「元来、すべてのセル・アニメーションは写真である」(註1)と述べました。僕ら視聴者は忘れがちなことですが、撮影台上でセル画や背景を重ね合わせ、それらをコマ撮り撮影することによってつくられるセル・アニメーションはたしかに絵/画を撮影した写真であるとも言えます。 とは言え、こうした事実はあまり意識されることがありません。撮影台時代のディズニー・アニメーションのキャプチャー画を見たとき、多くの人はそれを写真ではなく絵だと認識するのではないでしょ

    アニメはいかにレンズの効果を模倣してきたか - メディア芸術カレントコンテンツ
  • 演技なのか、ドキュメントなのか 世界を魅了!「濱口メソッド」 | NHK | WEB特集

    その作品は、“まるでドキュメンタリーのような演技だ”と評されます。 ことしのカンヌ映画祭、「ドライブ・マイ・カー」で脚賞を受賞した映画監督の濱口竜介さん。 ことしの世界3大映画祭のうち、2つの映画祭でそれぞれ別の作品が主要な賞を受賞、一躍世界に注目されています。 俳優の自然な演技を引き出す、「濱口メソッド」と呼ばれる独特の演出法に迫りました。 (科学文化部記者・加川直央 ヨーロッパ総局記者・古山彰子)

    演技なのか、ドキュメントなのか 世界を魅了!「濱口メソッド」 | NHK | WEB特集
  • iPad : Digital : Works | David Hockney

  • 摩訶不思議なカメラワークが誘う夜中の散歩MV パソコン音楽クラブ「reiji no machi」 田島太雄監督&右左見拓人TDインタビュー! | NEWREEL

    Feature 摩訶不思議なカメラワークが誘う夜中の散歩MV パソコン音楽クラブ「reiji no machi」 田島太雄監督&右左見拓人TDインタビュー! 2019年にリリースされたパソコン音楽クラブのMV「reiji no machi」。独特なカメラワークによって、パーソナルな雰囲気だけど近づききれない距離感にドキドキしてしまう。その秘密はオリジナルで作ったカメラの撮影装置。田島太雄監督とテクニカルディレクターの右左見拓人さんに舞台裏をインタビュー。 ──勝手な印象ですが、田島監督といえば、静謐な空気感と直線的なビジュアル演出に加えて、技術的な挑戦もどこかに取り入れた作品群が印象的です。「reiji no machi」も田島さんらしい作品だと思いました。 田島太雄(以下田島) 過去に作ったtofubeatsのMVの「朝が来るまで終わる事の無いダンスを」や、Gurun Gurun 「 I

    摩訶不思議なカメラワークが誘う夜中の散歩MV パソコン音楽クラブ「reiji no machi」 田島太雄監督&右左見拓人TDインタビュー! | NEWREEL
  • [速報]Google、目の前に相手が実在するかのような「Project Starline」発表。精細な3Dモデルのリアルタイム伝送と裸眼立体視で、Google I/O 2021

    Googleは、5月19日未明に開催したオンラインイベント「Google I/O 2021」で、同社が開発中の先進的なオンラインコミュニケーションシステム「Project Starline」を発表しました。 Imagine a magic window, and through that window you see another person, life-size and in three dimensions. Project Starline is a technology project that combines advances in hardware and software to help people feel like they're together, even when they're apart. #GoogleIO pic.twitter.com/2yNJrX

    [速報]Google、目の前に相手が実在するかのような「Project Starline」発表。精細な3Dモデルのリアルタイム伝送と裸眼立体視で、Google I/O 2021
    irbs
    irbs 2021/05/19
    21世紀のステレオスコープだ。
  • 一般にガラスの単レンズでは色収差や球面収差などが強く生じますが、人間の目のレンズである水晶体では、なぜそのようなことが生じないのでしょうか?脳の方で補正しているのでしょうか?

    回答 (9件中の1件目) 網膜の視細胞には、三原色の色を見分ける3種類の「錐体細胞」と、色は見分けられないが暗い所で感度が高い「桿体細胞」があります。色を見分ける錐体細胞は視野の中心部に密集しており、周囲はほとんど桿体細胞が分布しています。すなわち、網膜では中心部(すなわち水晶体レンズの光軸)付近でしか色を捉えていません。したがって、レンズの光軸から外れた所で生じる、色収差による色ずれは、網膜で捉えられていません。 これは信じがたいことだと思われるかもしれません。私も子供の頃は信じがたいと思いました。我々が周囲の光景を見る時、視線の先だけがカラーでその周囲はモノクロだとは見えず、光景の...

    一般にガラスの単レンズでは色収差や球面収差などが強く生じますが、人間の目のレンズである水晶体では、なぜそのようなことが生じないのでしょうか?脳の方で補正しているのでしょうか?
  • 描写の哲学ビギナーズガイド - obakeweb

    絵、写真、映画、アニメ、広告、ポスター、地図、ビデオゲーム、デザイン……。画像[picture]ないし画像的[pictorial]なものは、生活のいたるところにある。 記事は、近年ますます盛り上がりを見せている「描写の哲学[philosophy of depiction]」についてのまとめです。 そもそも画像はなんなのか、なにをしているのか、なにがそんなに面白いのか。 「描写の哲学」とは、画像にまつわるあれこれを紐解こうとする、哲学・美学分野です。 今回はビギナーズガイドということで、哲学・美学が専門でない人にも①どんなトピックが争われていて、②どの論者がなにを主張しているのか、なんとなく分かっていただける内容を目指しています。 「描写の哲学」の紹介は割に進んでいて、日語で読める文献も少なくない。よって、記事はまとめのまとめ、サーベイのサーベイとしても使える。もっと踏み込んだ内容が知

    描写の哲学ビギナーズガイド - obakeweb
  • レンタル射精しない人|山下素童

    ※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。 『はじめまして。Twitterのプロフィールを見て連絡させて頂きました。レンタルさん...、とお呼びすればよいでしょうか? 美大で日画を専攻しております、ハルカと申します。突然、こんなことをお願いするのは大変恐縮ですが、ただいま大学のデッサンの課題でpenisを描きたいなと思っていまして、レンタルさんが自らのpenisを手で動かしているところを実際に会って見せて頂きたいのです。。。レンタルさんは、そういったお願いも受け入れて頂けますでしょうか? もし不快な思いをさせてしまったらごめんなさい。もちろん、謝礼はお支払い致します。お返事、お待ちしております。』 ハルカはベッドの上で布団にくるまりながら『レンタル射精しない人』というサービスをしている男性にTwitterでDMを送った。このお願い

    レンタル射精しない人|山下素童
    irbs
    irbs 2019/08/25
    「目のまえの人間が使っている誤った文法が、自分に対して暴力的な作用を及ぼしていることに対し、ハルカは泣いた」
  • 英国「アマゾン」で働いてわかった、人間否定の懲罰ポイント - Smart FLASH/スマフラ[光文社週刊誌]

    英国「アマゾン」で働いてわかった、人間否定の懲罰ポイント ライフ・マネー 投稿日:2019.04.07 11:00FLASH編集部 アマゾンの広大な倉庫は、町を流れる運河と発電所のあいだの空き地に建設されていた。道のさきには、死んだ畜牛を売り買いする会社があった。 私たちが働く建物は大規模な箱の形で、外壁は水泳プールのような淡い青色に塗られている。煙を吐き出す煙突と水浸しの手つかずの野原が広がる工業地域には、どう見ても似つかわしくない建物だった。 【関連記事:アマゾンもグーグルも…なぜスマートスピーカーの…】 倉庫は4つのフロアに分かれ、従業員も同じように4つの大きなグループに分かれて働いていた。運ばれてきた商品を受け取って確認し、開封するグループ。商品を棚に補充するグループ。注文された商品をピックアップするグループ。そして、商品を箱に詰めて発送するグループ。 私が担当したピッカーのおも

    irbs
    irbs 2019/04/07
    権力的視線を自己に内面化するために、必ずしもパノプティコン的な空間構造は要らない時代になった(というか情報技術の発達で必要なくなった)んだなと感慨深い。
  • 戸田昌子氏が語る「私写真の終わり」

    れみまるたん_masakotoda @kumamuta 荒木経惟の写真は凄いと思ってきたけれど、その背景で潰される女性たちで成り立ってきたことを、何より陽子さんの写真を通して感じてきた。この女性は16年間、荒木のモデルをつとめた人。一読の価値ある良い文章。 その知識、当に正しいですか?|KaoRi.|note(ノート) note.mu/kaori_la_danse… 2018-04-08 11:51:32 れみまるたん_masakotoda @kumamuta 実は私が一番気になるのは、作家の周りにべったりくっついて、作家をいい気にさせている(おもに)女たちなんだな。アートまわり、芸能周りにいる、そういう人間をちゃんとしたプロのマネジメントを学んだ人間に代えられたらいいのに、と思う。 私はそういう女を見かけると、飛び退いて逃げる。 2018-04-08 13:08:33 れみまるたん_m

    戸田昌子氏が語る「私写真の終わり」
  • 京の記憶アーカイブ – 京都府立京都学・歴彩館が所蔵するさまざまな資料をさがす・見ることができるウェブサイトです

    住所 〒606-0823 京都市左京区下鴨半木町1-29 企画総務課電話番号 075-723-4831 資料課電話番号 075-723-4833(図書・雑誌) 075-723-4834(古文書) 075-723-4836(行政文書) 京都学推進課電話番号 075-723-4835 URL http://www.pref.kyoto.jp/rekisaikan/ E-Mail [email protected] Fax 075-791-9466 開館状況および閲覧室の利用、資料閲覧の事前連絡などについて、京都学・歴彩館のウェブページでご案内しています。 https://www.pref.kyoto.jp/rekisaikan/ 来館、資料閲覧などご希望の方はあらかじめご確認ください。 ご不便をおかけして申しわけありませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

  • 図面的理解 - はちまドボク

    スナップ写真などと違い、建築写真は水平や垂直がビシッと補整されることが多い。言い換えると、網膜上に投影される像とはずいぶん異なる「理想状態」が示されていることが多い。もちろん、良し悪しや好き嫌いの話ではない。人為的に構築された環境がどのように認識されて伝えられるかという、理解の仕方やコミュニケーションの方法の話だ。そして、その根底には空間理解の共通言語たる「図面」の呪縛があるんだと思う。 近現代のものづくりの大半は、図面というコミュニケーションツールを媒介しながらやりとりが行われていると考えられる。図面の知識や技術を身につけるフェーズは、教育においても重要な位置付けにあるだろう。当然と言えばそうなんだけど、思考が言語に影響されるのも必然なわけで、ものの見方は当然と感じた時点ですでに限定されているんじゃないだろうか。 もっと言えば、図面という二次元を経由するがゆえに、三次元には図面特有の事情

    図面的理解 - はちまドボク
  • ファッション写真のポージングに革命を

    『Posturing: Photographing the Body in Fashion(ポーズをとる:ファッション写真の中の身体)』は、お決まりのポーズと性的な意味づけから解放され、ユーモアにあふれたファッション写真の展覧会だ。業界が打ち出すイメージのあり方を変えていく、新世代の写真家をフィーチャーしている。 『Posturing』は新星ショーナ・マーシャル(Shogna Marshall)とホリー・ヘイ(Holly Hay)が共同でキュレーションする新しい展示。ファッション・ヴィジュアルの従来的な解釈を打ち崩すべく、意表をつくやり方で人間の体を解放する新しい世代による作品を、脱構築的に見せている。 写真の中にある動きと新しく見いだされた体の自由を出発点とする『Posturing』は、ユーモアいっぱいで、かつ開かれたセクシャリティとあらわな官能性に満ちている。ファッション・ヴィジュアル

    ファッション写真のポージングに革命を
  • 荏開津広『東京/ブロンクス/HIPHOP』第7回:M・マクラーレンを魅了した、“スペクタクル社会”という概念

    荏開津広『東京/ブロンクス/HIPHOP』第7回:M・マクラーレンを魅了した、“スペクタクル社会”という概念 ブロック・パーティやクラブで生まれ発達したヒップホップ/ラップの重要な要素として、ダンスとスタイル(ファッション)が、1980年代始めのニューヨーク・ダウンタウンのアップタウンにそれぞれいたパンクとヒップホップというふたつの異なったグループを近づけた。しかし、そこに何が起こったかをもう少し近くから見ると、実はその10年前の1960年代の終わりに何が起こっていたのかを振り返る必要がある。この連載で取り上げている東京、ニューヨーク、に加えて、ここではロンドン、それにパリにも関連してくる。 1968年、つまり、ロンドンはキングス・ロードのショップ 、パラダイス・ガレージ の一部を借りて、古着やロックンロールのメモラビリアを売り始める3年前、もしくは名高いSex Pistolsのマネージメ

    荏開津広『東京/ブロンクス/HIPHOP』第7回:M・マクラーレンを魅了した、“スペクタクル社会”という概念
  • 光学としての建築映画

    『建築映画 マテリアルサスペンス』と題されたこのの読み方はいくつかあるようだ。 第一に、書はいわば愛の書だ。"建築映画"とそっけなく名付けられた映画のカテゴリーへの愛、物語とも意味とも関係なくただひたすら〈建築〉が映っている映画に向けられた愛の書である。とはいえ建物が背景として写っているというだけでいいというわけではもちろんなく、背景であれ前景であれ、建物が〈建築〉として映画の中にその姿を現している、そんな映画である。映画の中の建築を扱う類書とは違って、いわゆる名建築とされる建物が映っているからそれが建築映画だというわけではなく、むしろなんのへんてつもない小屋が映画の中に〈建築〉としてこつ然と現れるそんな瞬間に、著者鈴木了二は建築映画を見ている。 カサヴェテス『フェイシズ』ラストシーンの階段、ジャームッシュの『ダウン・バイ・ロー』冒頭の墓場から滑り出してうらぶれた街を流し見る移動撮影、

    光学としての建築映画
  • もうひとつの物語 ― 岡崎乾二郎「抽象の力」の余白に | REALKYOTO

    清水 穣 豊田市美術館のコレクションには、わずか一点しかアメリカの抽象表現主義が含まれていない。展は、そのコレクションの空白を、戦後アメリカで形成された美術史に染まっていない場所と見なし、そのディスクールのなかで単純化され忘却される以前、20世紀初頭のモダニズム発生期における「抽象の力」を再発見しつつ、その系譜を大西洋回り(欧→米)ではなく、ユーラシア→日経由太平洋という東回りでグローバルに辿ることで、戦前の日の豊かなモダニズム受容とその展開を詳らかにする展覧会である。 この展覧会の魅力が、非西洋圏で開花したオルタナティヴなモダニズムの再認識にあるだけなら、近年のテート・モダンの常設展示のように、欧米に偏らないグローバルな展示方式は常態となりつつある。また、そうした歴史再評価を超えて企画者の狙いが、モダニズムの読み変えにあるとしても、それが、「クレメント・グリーンバーグ」に代表される