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ブックマーク / dongfang99.hatenadiary.org (8)

  • 「施し」から「環境」へ - dongfang99の日記

    ここのところブログやツイッターが生活保護の話題に完全に占拠されている状態だが、やはり気になったのは、再分配の「公平性」をめぐる感情の問題がほとんど語られていないことである。実名を上げて「不正受給」を告発した片山さつき氏のやり方は、率直に言って悪質極まりないものであるが、彼女をこうした行動に駆り立てているのは、「働き者の国民年金や、最低賃金より県によっては多くもらえる、正直な働き者がバカをみる」という*1、生活保護制度に対する世論の「不公平感」の存在がある。この不公平感自体は決して理解不可能というものではなく、こうした負の感情がどうしてここまで強まってしまったのか、そしてどのようにして「公平性」を回復できるのかについて、真剣に考えていく必要があるだろう。 一般的に言えば、政府の再分配に対する公平性を確保するためには、より均等な負担に均等な給付を対応させることが原則である。経済格差が存在しても

    「施し」から「環境」へ - dongfang99の日記
  • 現代日本の「テレビ政治」 - dongfang99の日記

    政治動向を観察するにはどこを中心に見ればよいのか、と問われれば私は国会ではないことはもちろん官僚組織ですらなく、少し迷いつつも「テレビ」と答える。誤解を恐れずに言えば、この10数年を振り返ると、テレビ政治報道番組や討論番組などで主流となってきた主張の通りに、全体として政治が動いてきた印象がある。 テレビは既に古いメディアであるかのように言われることが多く、確かに産業としては縮小・衰退局面に入りつつあるのかもしれないが、現実政治においては決してそうではない。若い世代の「テレビ離れ」が指摘される一方で、人口層が多く政治的にもヴォーカル・マジョリティである年金生活者層においては、むしろ「テレビ漬け」とも言える現象が進んでいる*1。「テレビばっかり見てないで・・・」という、かつての親の子どもに対する小言は、今や高齢者層にこそ当てはまる言葉になっている。 1990年代初めくらいまでは、テレビ

    現代日本の「テレビ政治」 - dongfang99の日記
    kaos2009
    kaos2009 2012/03/04
    政治問題扱った番組やワイドショーやニュースショーを網羅した書き起こし議事録がほしいとは思ってた
  • 「ポピュリズム」とは何を指すのか - dongfang99の日記

    先週「大阪W選挙」で圧勝した橋下前大阪府知事の政治手法は、「ポピュリズム」と称されることが多い。「ポピュリズム」は政治学者による研究の蓄積はあるようだが*1、政治学の教科書や事典でも物によっては項目がなく、一般には「有権者をバカにした人気取り政治」という否定的な意味合いがあるので、個人的にはこの言葉をほとんど使わないようにしている。しかし「橋下人気」の盛り上がりで、「ポピュリズム」の言葉をあちこちで目にするようになるにつれて、「ポピュリズム」と名指される事態が何であるのかについてあらためて気になったので、ここで簡単に触れてみたい。 「ポピュリズム」は、れっきとした民主主義をめぐる概念の一つである。たとえば、民主主義の考え方は、大きく二つに分けることができる。一つは、様々な利害や価値観をもった個人や集団の間の対立や話し合い妥協のプロセスであると考えるものと、もう一つは住民や国民全体が共有する

    「ポピュリズム」とは何を指すのか - dongfang99の日記
  • 地雷を踏むような状態 - dongfang99の日記

    政治的な選択肢は完全に行き詰っているように見える。どんな政策をとろうとしても、政治家にとって地雷を踏むような状態にある。 たとえば、年々膨れ上がる社会保障費のために税負担を要求すると、「デフレ不況下の増税はとんでもない」と言われ、では金融緩和や財政出動をしようとすると、「国債の金利が上昇して財政破綻」とか「これ以上将来世代にツケを回すべきではない」と言われ、公共事業や再分配政策で需要を喚起しようものなら、「国民を馬鹿にしたバラマキ」などと轟々たる非難を浴びてしまう。規制緩和や民営化による成長戦略はリーマンショック以降に説得力を失い、かといって北欧のようにセーフティネットを分厚く張ろうという主張も、そもそも現状の薄い社会保障の財源調達でさえ青息吐息であることを考えると、現実にはほとんど絶望的である。震災による財政圧力が厳しくなったことで、こうした行き詰まりは、これ以上なく悪化していると

    地雷を踏むような状態 - dongfang99の日記
  • 「子どもは社会が育てる」べきか - dongfang99の日記

    最近、一部で「子どもは社会が育てる」べきかどうかということが、話題になっている*1。民主党は、子ども手当て政策に対する「バラマキ」批判に応答する際に、「子どもは社会で育てる」という理念をよく持ち出していたが、これに対して自民党は、7月に発表した「日再興」の第6分科会「教育」の中で、「「子どもは親が育てる」という日人の常識を捨て去り、「子どもは社会が育てる」という誤った考え方でマニフェストを作り、その予算化を進めている」と、育児責任は「社会」ではなく「親」にあることをはっきり明言している*2。現在の日における家庭(特に母親)の育児負担の大きさと、それに由来する少子化児童虐待に対する問題意識が少しでもあれば、「子どもは親が育てる」というのはナンセンスとしか言いようがないが、世論の「バラマキ」批判のなかで子ども手当政策が撤回されたことにより、結果的に自民党の「子どもは親が育てる」という方

    「子どもは社会が育てる」べきか - dongfang99の日記
  • 日本の首相が頻繁に交替する理由 - dongfang99の日記

    中国人が見た日>なぜ日は首相がコロコロ代わっても安定が保たれているのか? http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=53920 菅直人首相が26日、正式に退陣を表明、新しい首相が30日に誕生する。この10年、日の首相が走馬灯のように頻繁に代わることはもはや日常茶飯事になっている。誰もが認める強硬派、小泉純一郎氏の在任5年を除き、他はみな短命に終わった。ところが、驚くべきことに日は「首相がコロコロ代わる」という頑固な病を露呈したにも関わらず、社会の安定は全く変わらない。政府の運営にもさほど大きな影響はないようである。 第2次世界大戦以降、先進国の中でリーダーの任期が最も短いのは日だ。首相の平均任期は26カ月。これに対し、ドイツは88カ月だ。戦後、日は少なくとも31回首相が代わった。だが、米国、英国、フランス、ドイツは少ない国で

    日本の首相が頻繁に交替する理由 - dongfang99の日記
  • 「リーダーシップがない」にうんざり - dongfang99の日記

    毎日聞かされる「リーダーシップがない」という批判に心底うんざりしている。当によくわからないのだが、「リーダーシップがない」「だらしがない」という不満を持つ人は、「俺だったらすぐできる!」という自信があるからそう批判できるのだろうか。自分の場合、菅首相よりはるかに悲惨な姿になる結果しか想像できないのだが・・・。 そもそも、「リーダーシップがある」という状態が、自分は今一つイメージできないのである。どこの国のどの首相や大統領が「リーダーシップがある」のだろうか。たとえば、小泉元首相はリーダーシップがあったのだろうか。彼は確かに国民的人気があり、それにぶら下がる自民党員はたくさんいたと思うが、党員の大多数がそのリーダーシップにつき従っていたとは到底思えない。むしろ、選挙に勝つための看板、お飾りくらいにしか考えておらず、心の底では小馬鹿にしていた自民党員も多かったことは、福田政権以降の経緯を見れ

    「リーダーシップがない」にうんざり - dongfang99の日記
  • 全く信用できない - dongfang99の日記

    Q:なぜ、合理的に説明できない原子力発電が推進されてきたのか? 日の原子力は全体が利権になっている。電力会社はとにかく地域独占を崩されたくない、送電と発電の一体化を維持したい。それを守ってくれる経済産業省の意向を汲む、天下りをどんどん受け入れる。経済産業省にしてみれば、前任者のやってきたことを否定できずに来た。原子力、核、放射線と名前の付いた公益法人、独立行政法人、山ほどある。そこにお金を上手く回して天下りさせる。電力会社も広告宣伝費で協力金を撒いてきた。自民党も献金を受け、パーティ券を買ってもらった。民主党は電力会社の労働組合に票を集めてもらっている。学会も電力会社から研究開発費をもらい、就職先を用意してもらってきた。さらに政府の意向に沿った発言をしていると、審議会のメンバーに入れてもらえる。マスコミは広告宣伝費をたくさんもらって、原子力政策の批判はしない。みんなが黙っていれば、おいし

    全く信用できない - dongfang99の日記
    kaos2009
    kaos2009 2011/04/30
    河野太郎が「利権・癒着」と断言するのは原子力推進を合理的に(コスト的に)説明できていないから。合理的に原子力(核燃料サイクル)について説明されるなら河野は賛成する立場だと思うが。
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