地元での起業を後押しする取り組みが東北の大学で広がっている。少子化の進む地域を自ら活性化させる人材を育て、若者の県外流出を食い止めたい狙いもある。 「起業・創業者は自分のアイデアを柔軟に経営に生かすことができる。起業した中小企業経営者が自らの戦略に取り組むための支援をしていく」。5月20日に秋田市であった秋田県立大、秋田公立美術大、国際教養大の公立3大学などによる連携プロジェクト「ソウゾウの森会議」で、中小企業庁の職員が語りかけた。 プロジェクトは昨年、3大学と東京の企画会社「Q0(キューゼロ)」が、「100人の起業家精神を持った人々をつくる」と掲げ発足した。県内外の民間企業やシンクタンクも運営に携わり、昨年11月~今年5月に計5回会議を開催。3大学の専門家らが講演してきた。 会議の特徴は、大学側と学生だけでなく、すでに会社を興した人や起業を考えている若者、創業支援にあたる機関の担当者など