本日の1冊 『高学歴難民』 阿部恭子 長年、犯罪加害者家族の支援活動をしてきた著者は、振り込め詐欺や窃盗などの犯罪者のなかに高学歴の人々がいる事実に衝撃を受け、実態を追ってきた。研究職や法曹を目指し大学院に進学したり海外大学に留学したりと、人も羨む学歴を持ちながら、安定した職を得られず生活に困窮。現状を恥じるが故に「助けて」も言えずに孤立する「高学歴難民」。その多様な実情と背景を、当事者たちの語りという形で浮き彫りにする。(講談社刊) 「高学歴」と「難民」。無縁に見える言葉の組み合わせにドキッとし、手を伸ばした人も多いだろう。2023年10月の発売以来、あっという間に版を重ねた。 「 『高学歴』というと羨ましがられますが、無職や低収入で精神的にも追い詰められ、すごく困っている人たちがいる。社会的な評価と現実のギャップを描きたかったんです」 著者の阿部恭子さんは大学院在学中、あらゆる支援の
概要 研究の目的 労働政策研究・研修機構が2022年に実施した「暮らしと意識に関するNHK・JILPT共同調査」では、「親より経済的に豊かになれると思うか」という問いを尋ねており、豊かに「なれると思う」という回答が18.6%であったのに対して、豊かに「なれないと思う」という回答が36.2%と、約2倍となっている。近年、日本において、自分より上の世代に比べて、自分の生活が豊かになる未来を感じられなくなっていることが分かる。そこで、本稿では、「国民生活基礎調査」の個票データを用いた分析をすることにより、生まれた世代によって、所得や家計支出、資産などに差があるのかという日本の出生コホート間の経済格差を明らかにすることを目的とする。 研究の方法 「国民生活基礎調査」(1986~2019年)の個票データを用いて、日本の出生コホート間の経済格差について二次分析を行っている。最初に、経済格差に関連する様
米フロリダ州の富裕層の住民および不動産開発業者は、南部の都市ウェストパームビーチで私立バンダービルト大学の広大なキャンパスを建設するため、少なくとも3億ドル(約455億円)の資金集めを目指している。 資産家で不動産開発業者のスティーブ・ロス氏は1日、パームビーチの邸宅でバンダービルト大学のダニエル・ディアマイアー学長を招いてレセプションを開いた。協議の非公開を理由に匿名を条件に語った事情に詳しい複数の関係者によると、土地の確保などの要件を満たすことを条件に、約1億ドルの資金提供が約束されたという。 テネシー州ナッシュビルにあるバンダービルト大は、ウェストパームビーチでの大学院のビジネスプログラムやコンピューティングプログラムのためのキャンパス建設を検討している。同市ではここ数年、富裕層の住人が流入しているほか、金融会社が拠点を設立している。ロス氏率いる不動産開発会社リレーテッドは、ダウンタ
難関とされる国立の旧帝国7大学に合格した東京圏(埼玉、千葉、東京、神奈川)の高校出身者が、2008~23年度の15年間で1・68倍に急増していたことが毎日新聞の集計で判明した。東京大以外の地方6帝大で合格者数を伸ばしたことが大きく影響しており、東京圏での受験熱の高まりが背景にあるとみられる。 教育を巡る格差に詳しい松岡亮二・龍谷大准教授(教育社会学)は「地方から難関大に挑戦しづらくなり、受験機会と受験結果の双方で格差がさらに広がる恐れがある」と指摘した。 出身地や家庭の経済力に左右される大学受験の課題を考えるシリーズ「受験格差」を随時公開します。こちらのページでは、サンデー毎日や教育専門通信社「大学通信」が毎年実施する高校への調査などを基に、各都道府県の旧帝国7大学合格者数の推移や合格者数上位10校の表を掲載しています。 【関連記事】 東大合格者、ピークの4割 「教育県」長野の進学校で起き
慶應義塾大学経済学部附属経済研究所王杰特任講師(教育社会学)、同学部赤林英夫教授(応用経済学)他からなる研究チームは、奨学金負債が若者の家族形成に与える影響を検証しました。貸与型奨学金は高等教育進学の下支えとなる一方で、負債としての側面から若年者のライフイベントへの影響が懸念されてきました。研究チームは、上記研究所の「パネルデータ設計・解析センター」(PDRC)と「こどもの機会均等研究センター」(CREOC)が共同で収集した「JHPS第二世代付帯調査(JHPS-G2)」データを用いて、我が国で始めて、貸与型奨学金が婚姻および出生に与える影響を、全国データにより分析しました。その結果、特に2年制高等教育を受けた女性において、貸与奨学金を受給したグループは受給していないグループに比べ、結婚のタイミングが遅く、子供の数も少ないなど、奨学金の家族形成への影響が定量的に明らかになりました。このことは
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東大社研パネルシンポジウム2024(2024年2月23日開催) 東京大学社会科学研究所では、2024年2月23日(金・祝)に「東大社研パネルシンポジウム2024」を開催いたします。東京大学社会科学研究所が実施しているパネル調査のデータを用いた分析結果の報告と、「『親子関係についての人生振り返り調査』(3世代調査)からみる世代間関係の分析」と題したシンポジウムを企画しております。どなたでもご参加いただけますが、オンライン開催のため事前のお申し込みが必要となります。お申し込みいただいた方々に、Zoomのミーティング情報(URL等)を後日お送りいたします。皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げております。 ●日時 2024年2月23日(金・祝)14:00~17:00 ●開催形式 Zoomによるオンライン開催 ●参加申込 申込締切:2024年2月19日(月) 申込フォーム: https://form
概要 研究の目的 困難の中にいる就職氷河期世代のキャリアと意識を明らかにすること。 研究の方法 就職氷河期世代20人に対するオンラインインタビュー調査。 インタビュー対象者の紹介については、ハローワークと地域若者サポートステーション(以下サポステ)に仲介の労をとって頂いた。 主な事実発見 <氷河期世代のキャリアの困難はヨーヨー型> 就職氷河期世代であっても、新卒で初職正社員のケースは少なくない。ただし今回のインタビューでは新卒正社員であっても「不本意正規」とでも呼べるような労働条件の悪い就職先であり、また正社員経験はあるが何度か正社員を離職し、正社員と非正社員を行きつ戻りつしたり、あるいは無業・失業をたびたび経験するキャリアが多数存在していた。図表1は、インタビューの対象者の方に描いて頂いたライフライングラフ(過去の職業生活を振り返って自分が思う自分のキャリアの浮き沈みを線で描いてもらった
高校・大学・社会 学びと成長のリアル 「学校と社会をつなぐ調査」10年の軌跡 作者:知念渉,中村高康,濱中淳子,板倉寛,真下峯子学事出版Amazon 責任編集者が実施してきた「学校と社会をつなぐ調査」(通称:10年トランジション調査)の発達心理学や青年心理学の観点による分析に対して、3名の教育社会学者、1名の教育行政官、1名の中高教諭経験のある校長がそれぞれの立場から批評を試みるという意欲的な研究である。書籍のタイトルではその意図が見えないようにしているのが少しもったいない。心理学の研究に対する教育社会学による検討、教育社会学の研究に対する心理学による検討が行われる機会はあまりないため、貴重な研究であるとも言える(学術誌の投稿論文における匿名の査読では行われているかもしれない)。 3名の教育社会学者が緩やかに共通してもっている問題意識(それぞれにまったく異なる論点提起も行われている)の一
格差と分断の社会!東京大学名誉教授・石井洋二郎さん『ブルデューが「ディスタンクシオン」で言いたかったこと』音声教養メディアVOOXにて、配信開始! 音声教養メディアVOOXは、2024年1月19日(金) より中部大学特任教授・石井洋二郎さんが語る『ブルデューが「ディスタンクシオン」で言いたかったこと』の配信を開始しました。現代社会分析の上で必須の概念の数々を提起した、世界的社会学者ピエール・ブルデュー。ブルデューの訳書を多数手がけてきた石井洋二郎先生に、ブルデューの名著『ディスタンクシオン』を中心に解説していただきます。 なぜ階級格差は存在するのでしょうか。「私」の価値観は自分の意思なのか、遺伝子なのか、それとも生まれ落ちた環境なのか、そして「私」はどのように生まれ、作られるのでしょうか?現代社会分析の上で必須の概念の数々を提起した、世界的社会学者ピエール・ブルデュー。格差、分断を意識せざ
Online ISSN : 1881-6495 Print ISSN : 0913-1442 ISSN-L : 0913-1442
問題が指摘されている自民党の派閥のパーティー券をめぐる裏金疑惑。そもそも『政治資金パーティー』とは何なのか?『裏金』とは何に使われるのか?元衆議院議員で自民党・安倍派に所属していた豊田真由子さんと、長年政治記者として永田町を取材したジャーナリストの武田一顕さんが、基本から解説。裏金の使い道について豊田さんは「私も言われました。地元の有力者に初めて挨拶に行った時に、応援してもらいたかったら、持って来いよって」と実体験を明かし、国会議員の金銭事情や、地方の有力者との力関係などについても赤裸々に語っています。 【画像を見る】『寄附』『パーティー券』と収支報告書との関係は? 派閥のパーティーは『濡れ手で粟』春先にはパーティー券売りで議員は多忙ーーそもそも政治資金パーティーとは何でしょうか? (武田一顕さん)「パーティーって言うが、何かおめでたいことがあって、お祝いしているわけじゃないんですよ。お金
最近、親ガチャという言葉をよく聞くようになった。生まれた家によって子どもの環境が決まってしまうのは昔からの話だが、ここにきてなぜ「親ガチャ」という言葉が根付いたのだろう?ということを、昨日のウェブ飲み会で話し合った。その中で、面白い指摘があった。じゃりン子チエ。 テレビアニメのその番組で、チエは見事な「親ガチャ」だといえる。夫婦は別れてお母さんはいない、父親はバクチとケンカばかりするろくでもない男。チエはしばしば「うちは世界一不幸な少女や」と愚痴るシーンがあったように思うけれど、その割にタフでいつも明るい。ホルモン焼き屋を自ら経営。 そして肝心なのは、私の子どもの頃、こうしたチエみたいな存在を、必ずしも非現実的だとは感じなかった、ということ。こうした子どもはいるんだろうな、という感じ。実際、私の知っている人でも、建築用重機を貸し出す会社の社長もなかなかな子供時代を過ごしていた。 戦争でみな
私は「機会のはしご」をかなりうまくよじ登った方かもしれない。思い返してみると、学力考査当時、教科書で見たことのない文章に慌てず、むしろ自信を持って臨むことができたのは、我が家に韓国文学全集があったおかげだ。本棚にあったとしても読まなければ何の役にも立たないだろうが、最初からそれがなければ、読む機会すらなかっただろう。私が機会のはしごを登っている間、多くの同年代の子どもたちははしごの前に立つことさえできなかった。 チョ・ヒョングン|社会学者 「みんな目を閉じて手を頭の上にのせて!」 息の音すら聞こえない試験会場に、試験監督官の声が響いた。机の上に1時間目の国語の試験用紙が置かれる音が聞こえ、心臓がバクバクした。「はじめ!」ついに目を開けて試験用紙を見た。最初の文章を見た瞬間、パニックに陥った。教科書で見たことのない文章が出題されたのだ。学力考査(現在の大学修学能力試験。大学入学共通テストに当
コンサル大手のベイン・アンド・ カンパニーと、取締役会への助言を業務とするボードアドバイザーズが、CEOや社外取締役、機関投資家など40名以上にインタビューを実施。日本の「取締役会」のリアルを調査した。 CEOや社外取締役の多くは東証プライム上場企業で、日系企業が9割、外資系企業が1割だ。 匿名を条件に実施された調査では、「意識の低さに唖然」「CEOに異義を唱えない人で固められた“オールド・ボーイズ・ネットワーク”になっている」「ファイナンシャルリテラシーが低すぎる」など、なまなましい声が多数上がった。 調査結果の詳細と、調査を行なったベイン・アンド・ カンパニーの担当者が提案する取締役会の処方箋を前後編で伝える。 後編:その社外取、「社長をクビにしてでも迎えたい」ですか? 緊張感ナシ取締役会を脱するために必要なこと ROEよりPLや目先の課題を重視 調査回答で目立つのは、日本の取締役会は
「教育理念に共鳴し、強い意欲を持って学ぼうとする志の高い皆さんを、日本のみならず世界の各地から積極的に受け入れたい」。東大のアドミッションポリシーにはこう高々と掲げられている。だが、本当に誰もが東大生になることができ、格差は存在しないのだろうか。これからの入試を考える土台として、データから見える現状を、教育社会学・正義論の見地から考察した。(取材・岡拓杜、渡邊詩恵奈) 東大生の半分は私立出身!? データが示す東大入試 「東大合格に必要なことがあるとすれば、何だと思いますか。三つまで選択してください」。東京大学新聞社が本年度3月28、29日に実施した新入生アンケートで、2820人の新入生から回答を得た。「自己の努力」という答えが約6割あった一方、「周りの学習環境」や「保護者の経済力」といった外的要因を挙げる回答も50%前後あった。これは、東大生の実感として環境の違いが努力と並んで合格に影響を
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