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文学に関するhigh190のブックマーク (32)

  • 『源氏物語』の魅力は「愛の豊かさ」 高木和子教授インタビュー - 東大新聞オンライン

    多くの東大生は、東大入学前は学校で一番優秀だった。しかし東大入学後、思うように成果を出せない苦しみを抱え込んでしまい、自分を傷つけてしまうことがある。平安時代の仮名文学、中でも『源氏物語』を研究する高木和子教授(東大大学院人文社会系研究科)は、「古典文学研究には唯一無二の正解がないように、人生も正解は一つではない。大学で多様な価値観を養うことが大切だ」と語る。(取材・葉いずみ、田舞花) 高木和子(たかぎ・かずこ)教授 (東京大学人文社会系研究科)/1988年、東京大学文学部国文科卒。98年、東大大学院博士課程修了。博士(文学)。関西学院大学文学部教授を経て、2013年に東大人文社会系研究科准教授、17年より現職。著書に『源氏物語の思考』(風間書房)、『男読み源氏物語』(朝日新聞出版)、『源氏物語を読む』(岩波書店)、『源氏物語入門』(岩波書店)など。 「正解が一つで

    『源氏物語』の魅力は「愛の豊かさ」 高木和子教授インタビュー - 東大新聞オンライン
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    high190 2024/05/01
    "「古典文学研究には唯一無二の正解がないように、人生も正解は一つではない。大学で多様な価値観を養うことが大切だ」と語る"
  • 理学部 2名が追加合格 入学辞退で繰上げ 19年ぶり | 京都大学新聞社/Kyoto University Press

    2024年度の一般入試において、理学部は受験者2名を追加合格とした。京大によると、入学者が「定員ちょうどになるように」合格を出していたが、2名が辞退したため、繰り上げを行ったという。 京大は公式HPで、入学辞退に伴う繰り上げ合格について「欠員が生じた場合に追加合格を行う場合がある」としている。最近では16年度入試において、医学部が2名の繰り上げ合格を出した。理学部での繰り上げ合格は、05年度入試以来19年ぶりとなる。 追加合格者は3月28日、理学部教務から電話で合格を通知され、入学や履修の手続きを教務とメールでやり取りしながら行った。新入生は通常、第二外国語やILASセミナー(1回生向けの少人数授業)の希望登録を3月中旬に行うが、追加合格者は電話連絡の翌日午前10時までに希望を提出するよう求められたという。クラシスやPandAといった学生向けシステムへの登録は入学後に行った。 追加合格者の

    理学部 2名が追加合格 入学辞退で繰上げ 19年ぶり | 京都大学新聞社/Kyoto University Press
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    high190 2024/04/24
    "「成就した恋ほど語るに値しないものはない」と森見登美彦の小説の一節を引いて喜びをあらわに"
  • ヒューマニティーズセンターって何? ──若手研究者の活動、紹介します | 東京大学

    8月2日・3日に開催される「高校生のための東京大学オープンキャンパス2023」の企画の一環として、ヒューマニティーズセンターは、協働研究「「顔」は何を語るのか──過去から未来へ」の参画教員によるオープンセミナーを行います。 概要 高校生の皆さん、こんにちは。皆さんの中に、文学や歴史、美術などは好きだけれど、仕事に結びつくのか、役に立つのか分からない、研究者になりたいけれど将来が不安、という方はいらっしゃいませんか。人文学とは果たしてどのような学問で、どのように社会と結びつき得るのでしょうか。 今回のオープンキャンパスでは、人文系若手研究者の最新の研究を2件ご紹介します。そのうえで、質疑応答やディスカッションの時間を設けますので、皆さんの疑問をどうぞ投げかけてください。哲学対話で人気の梶谷真司教授と、「高校生と大学生のための金曜特別講座」で司会を務める永井久美子准教授が案内役となり、人文学に

    ヒューマニティーズセンターって何? ──若手研究者の活動、紹介します | 東京大学
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    high190 2023/07/08
    "協働研究「「顔」は何を語るのか──過去から未来へ」の参画教員によるオープンセミナー"
  • 森鷗外新出草稿を発見! 森鷗外歿後100年記念展示 | 東京大学

    令和4年10月13日(木)から11月28日(月)まで、東京大学総合図書館にて森鷗外歿後100年記念展示「テエベス百門の断面図――歿後100年記念 森鷗外旧蔵書展」を開催します。 特設ウェブサイト https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/html/tenjikai/tenjikai2022/index.html 展示について 展では、森鷗外旧蔵書である「鷗外文庫(※)」の書籍にはさまったまま眠っており、近年偶然に発見された、鷗外自筆の未発表草稿の展示が1つの眼目となります。草稿は、鷗外が東京美術学校(現・東京藝術大学)で行った「西洋美術史」講義とつながるものであり、明治31(1898)年ころの執筆と推定されることが、東京大学大学院総合文化研究科の出口智之准教授とそのチームによって明らかにされました。 草稿を中心に、鷗外の知と教養の多面性を示すさまざまな資料を展示する

    森鷗外新出草稿を発見! 森鷗外歿後100年記念展示 | 東京大学
  • 【書評】 『遠藤周作と芥川龍之介 史料分析からみたそのキリシタン理解』 香川雅子 - キリスト新聞社ホームページ

    その作品を読んだことがない者はいないといっても過言ではない文学者、遠藤周作と芥川龍之介。2人は日人とキリスト教、キリシタンに関する数々の作品を発表した。多くの人々がその作品に触れ、影響を受けたが、彼らのキリシタン理解はいかなるものだったのか。長年、上智大学キリスト教文化研究所所員を務め、日キリスト教文学会の役員でもある著者が、精緻な史料分析によって遠藤と芥川が参照した史料を明らかにし、作品に表れたキリシタン観・宗教観を考察する。 書の第一章で取り上げた「最後の殉教者」は、キリシタンを題材にした遠藤の初めての小説であり、ル・フォールやベルナノスなどのカトリック文学で扱われた殉教観も取り入れられている。そこには、その弱さ故、神を何度も捨てた男のゆるしの体験と神への回帰が描かれており、第二バチカン公会議の「愛とゆるしの神」の先取りともいえる作品となっている。この短編を皮切りに、キリシタンを

    【書評】 『遠藤周作と芥川龍之介 史料分析からみたそのキリシタン理解』 香川雅子 - キリスト新聞社ホームページ
  • 歴史のなかの猫たち|三人閑談|三田評論ONLINE

    南方熊楠顕彰会理事。慶應義塾大学非常勤講師。2000年慶應義塾大学文学部卒業。2007年京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。2020年にサントリー学芸賞。著書に『熊楠と』『日犬の誕生』『絶滅したオオカミの物語』等。 金子 私は江戸美術が専門ですが、『ねこと国芳』というの他に、歌川国芳(うたがわくによし)(1797~1861)が絵を描いた山東京山(さんとうきょうざん)の『朧月の草紙』というの現代語版(『おこまの大冒険〜朧月の草紙〜』)も出しています。絵画から見ると、江戸時代のって、今と同じだなと思ってびっくりするところがあるんです。 私などはがみっともないことをしたり、いたずら好きといったことを含めて大好きで、かわいいなと思っているんです。ただ、そういう複雑な「かわいい」の受け止め方は現代人特有のものかと思っていたら、国芳のを見る限り、そうでもないなと。国芳の時代

    歴史のなかの猫たち|三人閑談|三田評論ONLINE
  • 松本清張賞に天城光琴さん

    第29回松清張賞(日文学振興会主催)は19日、天城光琴さんの「凍る大地に、絵は溶ける」に決まった。賞金は500万円。贈呈式は6月下旬、東京都内で開かれる。

    松本清張賞に天城光琴さん
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    high190 2022/04/19
    文才のある人は尊敬する。"天城さんは平成9年東京都生まれ、同在住の大学職員。"
  • 夏目漱石の「吾輩は猫である」を笑って読破するためのガイド - 山下泰平の趣味の方法

    この記事はそれなりに時間をかけて書いたのだが、面白がってどうでもいいことを調べている間に、世の中は大変なことになっていた。 最早「吾輩はである」を読もうぜッ!! なんて雰囲気でもなさそうだ。ただし気が滅入って仕方がない時には、全然関係ないことをするのがお勧めなので、そのまま公開することにした。 最初に書いておくと私は漱石が好きなので、いつもよりも客観性に欠けたところが多くなっている。あと無駄に長い。当初はコンパクトにまとめようと考えていたのだが、どうでもいいことを調べながらダラダラ書いているうちに長くなり、結果的に15000文字程度になってしまった。どうもいいことが満載のこの記事を最後まで読めたとすれば、夏目漱石の「吾輩はである」なんて余裕で読破できると思う。他の作品を読みたい人はこちらも参考どうぞ。 cocolog-nifty.hatenablog.com 吾輩はであるを読もう 「

    夏目漱石の「吾輩は猫である」を笑って読破するためのガイド - 山下泰平の趣味の方法
  • 三浦綾子作品 はじめの一歩(無料立ち読み)| 三浦綾子記念文学館公式サイト

    “はじめの一歩”とは? 三浦綾子の作品を〝書き出し〟でご紹介する読み物です。 気に入りましたら、ぜひ続きを手に入れてお読みください。出版社の紹介ページへのリンクを掲載していますので、そちらからご購入になれます。紙のでも、電子書籍でも、お好きなスタイルでお楽しみくださいませ(一部、電子書籍のみのもあります)。物語との素敵な出会いがありますように。 三浦綾子記念文学館 館長 田中綾 現代小説 『氷点』 『続氷点』 『ひつじが丘』 『積木の箱』 『塩狩峠』 『裁きの家』 『自我の構図』 『帰りこぬ風』 『残像』 『天北てんぽく原野』 『石の森』 『広き迷路』 『泥流地帯』 『続泥流地帯』 『果て遠き丘』 『青い棘とげ』 『水なき雲』 『嵐吹く時も』 『雪のアルバム』 『あのポプラの上が空』 『銃口』 自伝小説 『草のうた』(幼少期) 『石ころのうた』(学生・教員期) 『道ありき』(療養期)

    三浦綾子作品 はじめの一歩(無料立ち読み)| 三浦綾子記念文学館公式サイト
  • 三浦綾子の作品、データ化 | カナロコ by 神奈川新聞

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    high190 2021/12/29
    "データベース化することで字を大きくしたり、横書きにしたりして、若年層にも読みやすく印刷できるようになった。寄贈などを通じてファン拡大を目指す。"
  • 東京大学基金特別セミナー「文学部の地域連携活動:これまでとこれから」 | 東京大学

    いつも東京大学基金へご関心をお寄せいただき、誠にありがとうございます。 この度、みなさまへ感謝の気持ちを込め、オンラインにて特別セミナーを開催いたします。 特別セミナーでは「文学部の地域連携活動:これまでとこれから」をテーマとし、前半は「常呂における地域連携の歴史と成果」、後半は「東大人文・熊野プロジェクト:地域連携ネットワーク構築に向けて」について、学文学部の2名の講師が分かりやすくお話しいたします。 この機会に是非、学における地域連携活動の取組みに対して、ご理解を深めていただければありがたく存じます。 日時 2021年12月16日(木)18時~19時30分頃 参加費 無料 プログラム・講演者紹介 18:00        開会 進行役:芳賀 京子(教授・美術史学 / 古典考古学 ) 18:05 ~ 18:10 研究科長・学部長挨拶「文学部の地域連携について」 秋山 聰(教授・美術

    東京大学基金特別セミナー「文学部の地域連携活動:これまでとこれから」 | 東京大学
  • 本が広げる本の世界──批評から始める秋の読書マップ - 東大新聞オンライン

    「この世界において、すべては、一巻の書物に帰着するために存在する」。19世紀フランスの詩人ステファヌ・マラルメの言葉だ。この一文でさえその真意を理解しようとすれば万巻のマラルメに関する研究書や論文が必要だろう。だが紙幅と何よりも能力の問題から、ひとまず学生が教科書の偉人の肖像に落書きをするような気ままさで、この言葉を次のように読み変えながらの世界の広がりについて考えてみたい。「一冊の書物すら、達するためには世界の全てが必要だ」と。 (構成・渡辺明日翔) からへと「渡り読む」ことの意味 外国語の書籍を考えるのが最も分かりやすい。今、目の前に戯曲『リチャード三世』の原書があるとしよう。この15世紀イングランド宮廷の、権謀術数が張り巡らされた政争を題材に採り1世紀後のシェイクスピアが執筆した作品を、21世紀に生きる日人がそのまま理解できるだろうか? いや、まずは辞書が必要だろう。それも、

    本が広げる本の世界──批評から始める秋の読書マップ - 東大新聞オンライン
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    high190 2021/11/01
    “北村紗衣『批評の教室-チョウのように読み、ハチのように書く』(ちくま新書)は間違いなくあなたの本の読み方自体を変える一冊”
  • 東大出身の文豪を徹底解剖! ②夏目漱石・芥川龍之介編 - 東大新聞オンライン

    東大」と「文学」の関係は? と聞かれて、多くの人がすぐに思い起こすのは、いわゆる「文豪」たちの存在ではないだろうか。それほど、近代文学史に名を残した文学者たちには東大の出身者が多い。では、その文学者たちの東大での経験はそれぞれの作品にどのような影響を与えたのだろうか? 作品の東大生ならではの楽しみ方は? そんな疑問を解決するのが企画。今回は夏目漱石・芥川龍之介の東大生時代や作品の魅力についてお届けする。記事を片手に、この秋は読書で「東大」を感じてみてはいかが。(構成・鈴木茉衣、取材・鈴木茉衣、佐竹真由子) 夏目漱石:『吾輩はである』をフェミニズムで読む 一言で言うならば「西欧の近代小説の技法とテーマの300年間の歴史を明治日で再現し、わずか10年の作家人生の中で確立した」点が夏目漱石の文学の魅力であり特徴です。漱石は文学のさまざまな潮流やジャンルについて、特定の作品が特定の潮流と一

    東大出身の文豪を徹底解剖! ②夏目漱石・芥川龍之介編 - 東大新聞オンライン
  • 東大出身の文豪を徹底解剖! ①森鷗外・谷崎潤一郎編 - 東大新聞オンライン

    東大」と「文学」の関係は? と聞かれて、多くの人がすぐに思い起こすのは、いわゆる「文豪」たちの存在ではないだろうか。それほど、近代文学史に名を残した文学者たちには東大の出身者が多い。では、その文学者たちの東大での経験はそれぞれの作品にどのような影響を与えたのだろうか? 作品の東大生ならではの楽しみ方は? そんな疑問を解決するのが企画。今回は森鷗外・谷崎潤一郎の東大生時代や作品の読み解き方についてお届けする。記事を片手に、この秋は読書で「東大」を感じてみてはいかが。(構成・鈴木茉衣、取材・鈴木茉衣、葉いずみ) 森鷗外:『舞姫』で見る文学史と、現代的な批評の持つ広がり 森鷗外の作品の魅力は鷗外自身の魅力と切っても切り離せない関係にあります。成し遂げた仕事について一言でまとめると「多様性と総合性」でしょう。文学に限っても小説、短歌、俳句、漢詩など多様なジャンルの作品を残し、数多くの作品の翻訳

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  • 夏目漱石 吾輩は猫である

    吾輩(わがはい)はである。名前はまだ無い。 どこで生れたかとんと見当(けんとう)がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪(どうあく)な種族であったそうだ。この書生というのは時々我々を捕(つかま)えて煮(に)てうという話である。しかしその当時は何という考もなかったから別段恐しいとも思わなかった。ただ彼の掌(てのひら)に載せられてスーと持ち上げられた時何だかフワフワした感じがあったばかりである。掌の上で少し落ちついて書生の顔を見たのがいわゆる人間というものの見始(みはじめ)であろう。この時妙なものだと思った感じが今でも残っている。第一毛をもって装飾されべきはずの顔がつるつるしてまるで薬缶(やかん)だ。その後(ご)にもだいぶ逢(あ)ったがこんな片輪(かたわ)に

  • 金原ひとみ「ストロング系は罪深き飲み物」

    退廃的で何かに依存する人々の姿を描いた ――まずは『ストロングゼロ』を執筆した経緯を教えてください。 6年間住んだフランスから2年前に帰国して以来、日人とお酒の関係をすごく特殊に感じてきました。仕事においてもお酒が関わってくる飲み会文化があったり、お酒に酔って人前で醜態をさらすことが日常化していたりする。フランスではあまり見ない光景が、数年ぶりに見たときにすごく印象的でした。 日はコンビニがどこにでもあって、しかも24時間営業なのでいつでもお酒が買えます。これだけ誘惑が多いと、多少自制心があっても阻まれる。自分を甘やかすことのできる環境になっています。 ストロング系は飲んでいる層が若く、ほかのアルコール飲料よりもいろいろな層に広がっていると実感しました。自分自身も飲んでいたし、外でも日常的に目につくようになった。電車の中やコンビニの駐車場で飲んでいる人もいて、とても退廃的で興味深く感じ

    金原ひとみ「ストロング系は罪深き飲み物」
  • 石川啄木 - Wikipedia

    石川 啄木(いしかわ たくぼく、1886年〈明治19年〉2月20日 - 1912年(明治45年〉4月13日)は、岩手県出身の日の歌人、詩人。「啄木」は雅号で、名は石川 一(いしかわ はじめ)。 旧制盛岡中学校中退後、『明星』に寄稿する浪漫主義詩人として頭角を現し、満19歳で最初の詩集を刊行した[1]。しかし、経済的事情から代用教員や新聞記者として勤める傍ら小説家を志すも失敗、東京で新聞の校正係になってから1910年に刊行した初の歌集『一握の砂』は三行分かち書き形式で生活に即した新しい歌風を取り入れ、歌人として名声を得た[1]。また、同年に起きた幸徳事件(大逆事件)を契機として、社会主義への関心を深め、文学評論も執筆したが、結核により満26歳で没した[1]。 生涯[編集] 出生から盛岡中学校時代まで[編集] 岩手県南岩手郡日戸(ひのと)村(現在の盛岡市日戸)に、曹洞宗日照山常光寺住職の父

    石川啄木 - Wikipedia
    high190
    high190 2020/08/22
    石川啄木がサッカー選手の久保建英にしか見えない。
  • 漱石はなあ、組織に馴染めんやつ、時代遅れ、アスペ……その他もろもろの..

    漱石はなあ、組織に馴染めんやつ、時代遅れ、アスペ……その他もろもろの「はみだし者」の心のよりどころになる文章を山のように生み出したんや。それだけでなく、「なんでそうなるのか」「どうしたらええんか」について、誰よりも早く考え、真面目に悩み、胃潰瘍で血を吐くほど苦しんで苦しみ抜いて書き続けて死んだんや。すごい人なんやで。 そもそもな。文学というのは、「形のないものに形を与える」営為なんや。こいつのおかげで、人の抱える人生への悩み、生きづらさみたいなもんに少しだけ形を与えることができて、それは心理学的に言えばめちゃめちゃ大きい社会的な「癒やし」効果になるんや。漱石がやったのはそういうことになる。端から見れば、ただ「小説を書いてた」だけやろな。漱石がもともと建築家になるつもりやったって知っとるか。けどなあ、友達に止められたんや。「夏目くん!残念ながら日はまだまだ二等国や。君が思うヨオロッパみたい

    漱石はなあ、組織に馴染めんやつ、時代遅れ、アスペ……その他もろもろの..
  • 宮沢賢治 注文の多い料理店

    二人の若い紳士(しんし)が、すっかりイギリスの兵隊のかたちをして、ぴかぴかする鉄砲(てっぽう)をかついで、白熊(しろくま)のような犬を二疋(ひき)つれて、だいぶ山奥(やまおく)の、木の葉のかさかさしたとこを、こんなことを云(い)いながら、あるいておりました。 「ぜんたい、ここらの山は怪(け)しからんね。鳥も獣(けもの)も一疋も居やがらん。なんでも構わないから、早くタンタアーンと、やって見たいもんだなあ。」 「鹿(しか)の黄いろな横っ腹なんぞに、二三発お見舞(みまい)もうしたら、ずいぶん痛快だろうねえ。くるくるまわって、それからどたっと倒(たお)れるだろうねえ。」 それはだいぶの山奥でした。案内してきた専門の鉄砲打ちも、ちょっとまごついて、どこかへ行ってしまったくらいの山奥でした。 それに、あんまり山が物凄(ものすご)いので、その白熊のような犬が、二疋いっしょにめまいを起こして、しばらく吠(

  • 村上春樹の文学は東京で一人暮らしして生まれた 『上京する文學』 | BOOKウォッチ

    村上春樹、五木寛之、川端康成、松清張、石川啄木ら、生まれ育った町を離れ、東京をめざした作家、またそんな若者を描いた作品を「上京者」という視点で読み解いたのが、書『上京する文學』(ちくま文庫)だ。 「赤旗」に連載、2012年に新日出版社から刊行され、当時さまざまな書評で話題になった。「上京者」の一人である評者も読もうと思ううちに入手できなくなり、今回、加筆・修正の上、書下ろし原稿を加えて文庫化されたのを機会に読んだ。著者の岡崎武志さんは30歳を過ぎて上京した書評家。 上京以来の軌跡を追う 19人(解説の重松清さんの特別寄稿を含めると20人)のうち一番面白かったのが、毎年この季節になると、ノーベル文学賞候補として名前が挙がる村上春樹の項だった。 『ノルウェイの森』や『象工場のハッピーエンド』、『村上朝日堂』など、村上春樹の小説やエッセイをもとに、彼の上京以来の軌跡を追っている。 東京生ま

    村上春樹の文学は東京で一人暮らしして生まれた 『上京する文學』 | BOOKウォッチ