国立国会図書館 調査と情報―ISSUE BRIEF― 第1158号 No. 1158(2021.11.12) コロナショック後の諸外国の財源確保策 国立国会図書館 調査及び立法考査局 財政金融課 佐藤 さ と う 良 りょう ● 2020 年以降、 新型コロナウイルス感染症の感染拡大による経済的ショックに対応 するため、各国の政府・中央銀行は財政・金融政策を総動員してきたが、主要国 では、その正常化に向けた「出口」の動きも見え始めている。 ● 財政政策の観点からは、欧米諸国を中心に、コロナショック後の成長戦略の財源 確保や中長期的な財政の持続可能性の確保を目的として、企業・富裕層に対する 増税、新規の財源確保策の導入を実施又は検討する動きが見られる。 ● 本稿では、コロナショック後の主要先進国の財政状況等を整理し、財源確保の観 点から欧米諸国を始めとする諸外国の税制をめぐる動向を紹介する。