第3回日本ケータイ小説大賞を受賞した「あたし彼女」という小説をご存じでしょうか。 文節ごとに入る2行の改行や、強烈?、っていうか、まあ、独特な文体が、話題になった、みたいな。 この小説の状態遷移図が公表された。作者はファ○ク文芸部のdebedebe氏。 小説の状態遷移図っていうのは説明しづらいので、実際にご覧になって下さい。
第3回日本ケータイ小説大賞に『あたし彼女』が選ばれ、ウェブ上で大きな話題となっている。その反応を見るとその多くは、これまで「スイーツ(笑)」「恋空(笑)」とバカにしていてほとんど読まなかった層が、「賞金200万円獲得」というニュースに釣られて読んでみたら、あまりに独特な文体だったので、深く付き合うよりも嗤いの対象にして処理(合理化)しようとしている、という集合行動がまた反復されていたように思うのだけれど(参照)、しかし「『あたし彼女』を書籍化してみた」「あたしニート」といったエントリーが書かれたり、「あたしブログ」といったサイトが作られるなど、関連ネタも大きく話題になっていることからも、話題づくりとしては大成功の模様。 では、結局作品としてはどうなのかと思い、早速読んでみた。僕個人としては率直に、いくつかの点では『恋空』よりも優れている作品であり、ここしばらく読んだケータイ小説の中でも(一
さいしょに 断っておくと、わたし一般的なケータイ小説に属するものをはじめて読む。 みたいな よってこの書評は「ケータイ小説作法一般」に対する書評なのか、『あたし彼女』に対する書評なのかという点において、イマイチ書いてるわたし本人自身が判断しかねている部分がある。 みたいな 全部読んでから読み直すのも面倒なので、一章毎に読んだその都度感想を書くという形を取ろうと思う。 みたいな 流行に乗り遅れた感あり。 みたいな 完全ネタバレ有り。 みたいな 以下引用部分全て第3回ケータイ小説大賞受賞作『あたし彼女』より。 http://nkst.jp/vote2/novel.php?auther=20080001 第一章 一章を丸々費やした主人公による偽悪的な自己紹介。設定説明としては長いように見えるが、しかし実際の文字数に直せば小説ではシンプルな部類に入るだろう。設定の紹介はそれと気づかれぬように自然に
http://d.hatena.ne.jp/takerunba/20080926/p1 あっちゃー。今時の若者言葉(笑)。やっちゃってますなあ。見事に若者リトマス試験紙に引っかかってる感じ。今時の若者はこんな言葉使わねっての。現実はもっとヒドイか、もっとまともかのどちらかだよ。中途半端すぎて、ネタの領域だっつーの。 違うんだよ!ネタじゃないんだよ! 若者は口頭ではこんな喋り方しないけど、文字に下ろすと自然にこうな感じになっていく。 それが彼らのリアルな文字表現だ。残念なことに、ね。 僕は人付き合いからmixiでそういう人達と付き合わざるを得なくて、毎日毎日ケータイ小説のような日記を読まされてる。 彼らは携帯の中での世界を基準に生きている。狭いウィンドウの中で、お互いそんなメールを送りあって、奇形に発達したコミュニティのような何かが形成させてきた。 集団的無意識とでも言うような、若者達の空間
誰とはいわないけどな。 「あたし彼女」は、誰に宛てることも無く繰り返される独白のようでいて、その実、「何を伝えればいいのか」が実に良く考えられている。例を示そう。 バカみたい だから アタシが全部 主導権 みたいな フラレた事? ある訳なくない? アタシが これを口語訳すると バッカみたい。 万事が万事そんな調子だから、相手の自尊心を満足させてあげている振りをして、でも、本当はアタシが全部、主導権を握っている、みたいな感じ? 「振られたことは?」って? このアタシが? そんなこと、あるわけ無くない? となる(だろう)。 ここで何が行われているか、といえば、レゲエでいうところの「抜き」だ。「あたし彼女」は極限までに文章をそぎ落として、初めて現れるダブである。 口語文とも違う、独特のリズムを持った、「何か」。 ミニマルな独白の羅列が延々と続くだけなのにもかかわらず、「アキ」は実に生々しく活写さ
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