キャンパスに敷き詰められた黄色いじゅうたんに、辺りに立ち込める銀杏のにおい。毎年見られるおなじみの情景だ。東大の名物ともいえるイチョウや、ケヤキなどの落葉樹。その落ち葉を回収する人たちの存在を気に掛けたことはあるだろうか。キャンパス内の清掃を担うのは知的障害者のスタッフとそのサポートを行うコーディネーターからなる施設部保全課環境整備チームだ。彼らの仕事に密着し話を聞いた。(取材・佐藤健) 1年で25メートルプール2杯分! 落ち葉の清掃活動 「周りを見て、気を付けながら今日も清掃に取り組みましょう」。本郷キャンパス工学部3号館横の建物の外で声が響く。午前9時半。環境整備チームの仕事はミーティングから始まる。声を掛けながらストレッチを実施し、清掃場所の確認、ゴミ袋やちりとり、ほうきなどの清掃道具を用意して自分の道具ほうきがあるかを確認すると清掃に出発する。出発後、チームは中央食堂近くのローソン