鎌倉時代の歌人・藤原定家が1221(承久3)年に記した古今和歌集の注釈書「顕注密勘(けんちゅうみっかん)」の原本2冊が、子孫に当たる冷泉家の時雨亭文庫(京都市上京区)で見つかった。同文庫が18日、発表した。これを基にした鎌倉中期と考えられる写本が、国の重要文化財に指定されている。調査に携わった専門家は「和歌研究史における重要資料の原本。『国宝級』の発見だ」と評価している。
任天堂(京都市南区)に脅迫文を送り付けゲームイベントの中止を余儀なくさせたとして、京都府警捜査1課と南署は3日、威力業務妨害の疑いで、茨城県日立市、同市職員の男(27)を逮捕した。「死ねなどと数々の投稿をしたことに間違いない」と容疑を認めているという。 逮捕容疑は、昨年8月22日~11月29日、任天堂公式ホームページの問い合わせフォームに、「スプラ甲子園とか開いたら会場のやつらも殺すから覚悟しておけ」「警備増やしたところで爆弾で一撃だわ。死ね」などの文言や、任天堂社員の殺害を予告する文章などを計39回投稿し、同社の業務を妨害した疑い。 府警によると、昨年12月~今年1月に東京都内で開催予定だったゲームイベント「スプラトゥーン甲子園2023 全国決勝大会」など任天堂主催のイベント2件が中止となるなどの影響が出たという。
滋賀県立文化産業交流会館(滋賀県米原市)で12月22日に予定されていたライブイベント「アニロカFES in滋賀」の実行委員会は13日、何者かから出演者らへの脅迫メールが届いたことを受け、イベント開催を中止すると発表した。 同イベントは、「ラブライブ!」など人気アニメの楽曲を多数手がけている県内在住の作曲家・山田高弘さん(40)が中心となって企画。声優やアーティストら15組が出演し、ライブやトークショーを行う予定だった。 実行委によると、メールは今月上旬に関係機関に届き、「近隣の駅で学生を刺殺する。会場内にガソリンを撒(ま)いて放火する。周辺の来場者を皆殺しにする。特定のキャストを射殺する」といった内容が記されていたという。 また、同様の内容を記したブログが開設されていることも確認されており、「京アニ放火を真似(まね)して大勢の来場者を死傷させます」といった犯行予告や、会場に爆発物を送るよう
JR西日本は26日夜、強い冬型の気圧配置の影響により大雪・強風の予報となっているとし、28日土曜日の始発列車からJR京都線や琵琶湖線などで運転を見合わせる可能性があるとホームページで発表した。 運転見合わせの可能性がある路線・線区は以下の通り 北陸線 長浜 から 近江塩津 まで 琵琶湖線(東海道線・北陸線) 長浜 から 京都 まで JR京都線(東海道線) 京都 から 大阪 まで JR神戸線(東海道線・山陽線) 大阪 から 姫路 まで 山陽線 姫路 から 上郡 まで 赤穂線 相生 から 播州赤穂 まで 学研都市線(片町線) 木津 から 京橋 まで JR東西線 京橋 から 尼崎 まで JR宝塚線(福知山線) 尼崎 から 新三田 まで 大阪環状線 全線 JRゆめ咲線(桜島線) 西九条 から 桜島 まで 大和路線(関西線) 加茂 から JR難波 まで 関西線 亀山 から 加茂 まで 阪和線 天王寺
大雪の影響により、24日夜、JR京都線の桂川―西大路間で京都方面に向かう新快速電車が一時ストップし、乗客が車内に取り残された。 この列車に乗り合わせていた京都市山科区の会社員男性(54)が午後11時過ぎに京都新聞社にメールを寄せ、「満員電車で5時間。助けてください。みんなトイレに行きたがっている。命が危ない。警察、消防の出動が必要です」とSOSを送った。 JR西日本によると、大雪の影響で駅と駅の間に停車した列車は、特急を含めて高槻(大阪府高槻市)―山科(京都市山科区)で計15本に上った。雪の影響で線路のポイントが転換できなくなったことが要因とみられ、信号待ちで駅に停車する列車が多かったため、後続列車が進めなくなった可能性があるという。 25日午前1時半現在、複数の列車で車内に閉じ込められた乗客を徒歩で最寄り駅などに退避させているという。体調不良を訴える乗客も多く、救急搬送されるケースも相次
暴力団員を装ってSNS(交流サイト)で知り合った当時13~21歳の女性8人を脅し、滋賀県内で乱暴したなどとして、強制性交や強姦などの罪に問われた住所不定、無職の男(40)の区分審理が22日、大津地裁であった。大森直子裁判長は、女性の1人が適応障害で証人出廷できなかったことから女性の供述調書の信用性を否定し、この女性の事件について無罪の部分判決を言い渡した。残る7人の事件は有罪とした。 弁護側は「暴行や脅迫はしていない」と8人の起訴内容について無罪を主張していた。大森裁判長は判決で、7人の女性に関しては、法廷と別室を映像でつなぐビデオリンク方式で出廷した時の証言と、客観証拠が整合していることなどから「女性の供述は信用できる」と認定し有罪とした。 7人は証人出廷したのに対し、当時21歳の女性は、検察官の証人出廷依頼に対して強い不安感を抱き、吐き気や手の震えが出るほど精神状態が悪化して出廷を拒絶
オウム真理教の後継団体「アレフ」に勧誘する目的を隠し、客にヨガの受講契約を結ばせたとして、京都府警公安課と南署などは5日、特定商取引法違反(事実の不告知など)の疑いで、京都市南区の学校職員の女(47)を逮捕した。 逮捕容疑は、2020年2月18日、京都市南区の飲食店で、自身が営むヨガ教室が実際はアレフに勧誘する内容だったのに、男性(22)に事実を告げずに受講契約を結ばせ、クーリングオフなどに関する書類を渡さなかった疑い。「よく分かりません」と容疑を否認しているという。 府警によると、女はアレフの在家信者で、講義には「地下鉄サリン事件は陰謀だ」などオウム真理教への抵抗感を薄れさせる内容があった。男性は約60回受講したが入信しなかったという。
「餃子の王将」を展開する王将フードサービス本社(京都市山科区)前で2013年、大東隆行前社長=当時(72)=が射殺された事件で、京都府警捜査本部(山科署)は、特定危険指定暴力団工藤会(北九州市)系の組幹部の男(56)が関与した疑いが強まったとして、殺人と銃刀法違反の疑いで逮捕状を取った。27日、捜査関係者への取材で分かった。発生から8年10カ月を経て事件は重要局面を迎え、府警は全容解明に向けて捜査を進める。 捜査関係者によると、事件の実行役とみられる男は現在、別の銃刀法違反事件などで実刑判決を受け、刑務所で服役している。 捜査関係者の説明では、男は、氏名不詳の人物と共謀し、13年12月19日午前5時45分ごろ、京都市山科区西野山射庭ノ上町の王将フードサービス本社前の駐車場で、自動装塡(そうてん)式拳銃を4発発射して大東前社長の両胸や腹などに命中させ、殺害した疑いが持たれている。 府警は、殺
京都府宇治市の食品店「MEAT&FRESH TAKAMI」が販売した牛肉による集団食中毒で、肉を食べた90代女性が腸管出血性大腸菌O157で死亡したことを受け、運営会社「ジィーシーエム」(同市)の高見純社長が16日、京都新聞の取材に応じ、同店のほか京都府、兵庫県の精肉店全7店舗の営業を自粛したことを明らかにし、「信頼を裏切る結果になり、深くおわびします」と陳謝した。 高見社長によると、死亡した女性が食べたのは、同社が「レアステーキ」と称して1パック70グラム、税抜き640円で販売する人気商品。「生肉を約300度で6分間、スチームコンベンションという装置で加熱処理し、細切りにして販売している」と説明した。 下痢や血便の症状が出た患者が肉を購入した8月下旬、同店で肉の加熱処理を行う従業員が新型コロナウイルスに感染し、「通常は5人のところを2人で処理していた」という。 府山城北保健所は、同店が販
参院選の「相互推薦」の合意文書にサインした日本維新の会の馬場共同代表(右から2人目)と国民民主党の前原代表代行(同3人目)ら=4月20日、国会内 日本維新の会と国民民主党が夏の参院選京都選挙区と静岡選挙区(ともに改選数2)に関して結んだ「相互推薦」の合意文書について、維新は28日午後5時から緊急会見を開き、白紙に戻すとした。 維新の藤田文武幹事長は会見で、「向こう(国民民主党)のガバナンスが機能していない。白紙にせざるを得ない。元々の合意文書は先方がつくられたもの。われわれは党内手続きを経て、すべて丸のみした。前原さんには丁寧な対応をしてもらって感謝している」と述べた。 合意文書は20日、国民の前原誠司代表代行(衆院京都2区)と榛葉賀津也幹事長、維新の馬場伸幸共同代表と藤田幹事長が署名した。 署名後、国民民主党の玉木代表ら一部議員が、合意文書に記された「政権交代」の4文字に反発。維新と中道
日本維新の会と国民民主党は20日、夏の参院選を巡り京都選挙区(改選数2)と静岡選挙区(改選数2)で双方の候補者を「相互推薦」することで合意した。国民の前原誠司代表代行兼選対委員長(衆院京都2区)は、京都選挙区で立候補を予定する立憲民主党現職の福山哲郎前幹事長(60)を支援せず、福山氏のライバルとなる維新新人の楠井祐子氏(54)の支援に回ることになった。 同じ旧民主系の議員として30年近く京都の選挙で盟友関係にあった前原氏、福山氏の「両雄」がたもとを分かつ。 前原氏は維新の馬場伸幸共同代表らと国会内で共同会見に臨み、京都選挙区の対応について「福山さんはキャリアも積まれて立派な政治家だと思う。ぜひがんばっていただきたい。福山さんが駄目ではなくて、新たな政権交代を目指す受け皿をつくるためには、日本維新の会と協力したい。立憲民主党の中にも呼応していただける方はいると思う。福山さんを排除するとか敵対
国民民主党が夏の参院選京都選挙区(改選数2)で、日本維新の会が擁立する新人の楠井祐子氏(54)を推薦する方向で調整していることが19日、関係者への取材で分かった。 京都選挙区では立憲民主党現職の福山哲郎氏(60)が立候補を予定し、連合も推薦を決定。ただ、国民の前原誠司選対委員長(衆院京都2区)は以前から福山氏の支援に消極的な姿勢を示しており、対応が注目されていた。 関係者によると、前原氏が会長を務める国民京都府連は16日に会合を開いて楠井氏への推薦方針を決め、党本部に上申していた。19日の党執行役員会で了承されたといい、20日の両院議員総会に諮った上で維新側と協議に入る。 一方、維新は静岡選挙区(改選数2)では候補者を擁立せず国民系の無所属現職を推薦する方向で検討しており、両府県での選挙協力は両党の今後の関係を占う試金石になりそうだ。 京都選挙区では、自民党新人で京都市議の吉井章氏(55)
児童養護施設で起きた性的虐待事件を内部告発するために京都市児童相談所(児相)の相談記録を持ち出し、懲戒処分を受けた男性職員(49)が市に処分の取り消しを求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は1日までに、市の上告を受理しない決定をした。市に処分の取り消しを命じた二審大阪高裁判決が確定した。決定は1月28日付。 一審京都地裁と二審の両判決によると、男性は児相に勤務していた2015年、左京区の児童養護施設に入所する少女が施設長から性的虐待を受けた事件で、母親からの相談が放置されているとして、少女に関する記録を閲覧したり、印刷して自宅に持ち帰ったりして、市の公益通報外部窓口に通報した。市は機密性の高い記録の閲覧や持ち出し行為が懲戒事由に当たるとして3日間の停職処分にした。 一、二審判決とも、記録の持ち出しについて公益通報や証拠保全、自己防衛などの目的を認定した上で、市の懲戒処分は「裁量権
来年1月からプラスチック製レジ袋の提供を全面的に禁じる全国初の条例について、京都府亀岡市の桂川孝裕市長は24日、予定通りに施行する方針を示した。新型コロナウイルスの影響で、市内経済団体は施行日の延期を求めていたが、12月市議会最終日の本会議で、「1月1日から施行し、施行後2カ月はスタートアップ(移行)期間と位置付ける」と宣言した。国のレジ袋有料化よりも踏み込んだ内容で、新年からは亀岡市内の全小売店で、レジ袋が配布できなくなる。 施行にあたっては、社会状況によって施行日の再協議を求める市議会の付帯決議や商業者の懸念も残り、桂川市長は「コロナによる市民生活や地域経済への影響は深刻だと認識している」と強調。その上で、施行後に2月末まで移行期間を認めることで「施行で生じる課題に、より丁寧かつ柔軟に対応したい」と述べた。 移行期間中、市は条例違反事業者に対し、立ち入り調査や勧告に至らぬよう、助言や制
京都府八幡市橋本で、かつて遊郭の一角をなした昭和初期の古民家が旅館としてオープンした。中国出身の経営者が「こんなに日本文化が残る建物をつぶしてはもったいない」と間取りや建具を残して再生させた。ステンドグラスやタイルなど豪華に装飾された遊郭建築の魅力を多くの人に伝えたいと見学者の受け入れも始め、希望者も増えつつある。 建物は、昭和10年代の最盛期には一帯に86軒が並んだ貸座敷の一つ。木造2階建てで1935(昭和10)年の建築とされる。中国の伝統療法「火療」を手がける政倉莉佳さん(55)が改修して今年6月に火療のサロンを設けた。10月には同じ建物で旅館業の許可を得た。 政倉さんは中国東北部に生まれ、30年前に日本国籍を取得した。この建物を紹介され、「日本の文化が感じられて、すごく気に入った」と大阪府枚方市から引っ越した。 ただ、取得当時は、雨漏りがして、ほこりだらけ。畳99枚を運び出し、かまど
維新議員の事務所が99人分の党費肩代わり 父親が私費で支払い、公選法違反の可能性 2020年10月13日 9:00 日本維新の会の森夏枝衆院議員(比例近畿)の事務所が、2018年度と19年度に党員延べ99人の党費約20万円を肩代わりしていたことが12日、森氏や関係者への取材で分かった。党員らは森氏が地盤とする衆院京都3区などの在住者といい、識者は選挙区内での寄付行為を禁じた公職選挙法に抵触する可能性を指摘する。森氏は違法性を否定した上で「管理がずさんだった」と釈明している。 森氏によると、支援者を介して選挙区内に住んでいた協力者に党員集めを依頼し、口頭で秘書の雇用契約を結んだ。協力者は18年度に49人、19年度に50人の党員を勧誘。しかし、年間1人2千円の党費は徴収していなかったという。 党費は、森氏が代表を務める維新京都3区支部の事務担当者で、同氏の事務所の事務局長を務める父親が私費で肩
滋賀県草津市矢橋町の森脇町内会が、新しい入会者に60万円の納入を求める内規を2006年から定めていることが18日までに分かった。当時の集会所建て替え時のコスト負担と同額で実質的な「入会費」といえる。周辺の町内会の入会費よりも高額なため、一部住民や識者から「転入者の入会制限につながる」との声が上がっている。 森脇町内会(25戸)は、矢橋町内会(約470戸)の下部組織の「組」と呼ばれる13町の一つ。住民によると入会金は組ごとに定められ、森脇町以外は約2万円までで、不要の町もあるという。 同町が高額な入会費を求める発端となったのは、同年の集会所建て替えだ。建設費は約2千万円で、財源に近隣の下水処理施設整備で払われた県補償金(1戸当たり30万円)と町内各戸の2年間の積立金(同約30万円)を充てた。この時、町内会の内規が改定され「(新規入会者については)集会所建設経費として1戸当たり金60万円を町内
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