今年2月24日に始まったロシアによるウクライナ侵攻。開戦当初は、ロシアが短期間に勝利すると見られていたが、ウクライナは首都キーウを防衛し、ロシアは東部など一部地域の占領にとどまった。そして、9月にはウクライナが反攻に転じ、東部地域の奪還に成功。一方、ロシアは戦死者が相次ぎ、国民への“動員令”が発令されるなど、苦境を隠し切れなくなってきた。ロシア・ウクライナで今、何が起きているのか。「 週刊文春 」の記事を公開する。(初出:「週刊文春」 2022年10月27日 年齢・肩書き等は公開時のまま) 【画像】笑顔を見せる“暴力装置”カディロフ ◆◆◆ 「国境付近に戒厳令を敷き、小型核兵器を使用すべきだ」 10月1日にウクライナとの戦争での核兵器使用を訴えたのは、ロシア連邦を構成するチェチェン共和国の独裁者、ラムザン・カディロフ首長(46)。カディロフは、10月5日には、プーチン大統領から上級大将の
ロシア南部チェチェン共和国のラムザン・カディロフ首長。サウジアラビア・リヤドで(2019年10月14日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News 【AFP=時事】ロシア南部チェチェン(Chechen)共和国のラムザン・カディロフ(Ramzan Kadyrov)首長(46)は5日、ロシア軍で3番目に高い上級大将の称号を授与されたと発表した。 動画:チェチェン首長、10代の息子3人を前線に送ると表明 カディロフ氏はウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の支持者で、ロシアのウクライナ侵攻も全面的に支持。元軍人の同氏が統治するチェチェン共和国では、人権侵害が横行している。 同氏はメッセージアプリのテレグラム(Telegram)に、プーチン氏から「個人的に」決定を知らされたと投稿。自身にとって「大きな名誉」だとした。 ロシア軍は現在ウクライナで苦戦を強いられているが、カディロフ
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