2019年の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、東京地検特捜部の検事が元広島市議の供述を誘導したとされる問題で、最高検は25日、検事の発言が「不起訴となることを期待させるものであったことは否定しがたい」として、取り調べが不適正だったとする内部調査結果を公表した。内部で指導したとして懲戒処分の対象とはしなかった。上司の検察幹部の関与は認められないとし、組織的な指示は否定した。 【図解】そもそも…検事と元市議の間でどんなやり取りがあった? 調査は、職員らの違反行為を調べる最高検監察指導部が担当。結果はA4判12ページにまとめられた。最高検は、取り調べの適正確保に向けた指導教育を強化するよう全国に通知した。 供述誘導を訴えていたのは河井克行元衆院議員(60)から現金30万円を受領したとして公職選挙法違反(被買収)に問われた元広島市議の木戸経康(つねやす)被告(68)=1審で有罪、控訴中。20