参院予算委員会で4日、異例の土曜審議で衆院を通過した新年度政府予算案の実質的な審議が始まった。自民党派閥の裏金事件の実態解明を求める野党は、先週の衆院政治倫理審査会で浮かんだ矛盾点などを追及。だが岸田文雄首相は、最後まで自ら解明に乗り出す姿勢を示さなかった。 【写真】参院予算委で、立憲民主党の辻元清美氏の質問に答弁する岸田文雄首相=2024年3月4日午前9時9分、岩下毅撮影 最初に質問に立った立憲民主党の辻元清美代表代行がただしたのが、安倍派が政治資金パーティー券の販売ノルマ超過分のキックバック(還流)を廃止する方針を覆した経緯だ。 安倍派では2022年4月、安倍晋三元首相の方針に従って還流廃止を決めながら、同7月の安倍氏死去後に再開した。衆院政倫審では、再開を議論した同8月の幹部会合について、当時、同派事務総長だった西村康稔前経済産業相が「結論が出なかった」と発言。一方、会長代理だった塩