4月に行われた衆院の3補欠選挙で自民党が不戦敗を含めて全敗を喫したことを受け、立憲民主党は栃木県内でも衆院の議席増につなげようと、党幹部を相次いで投入し、攻勢を強める構えだ。自民は、政治刷新に向けた「車座対話」を開くなど、危機感を強めている。(中山潤、井上暢) 【図表】一目でわかる…想定される今後の政治日程と衆院解散の「3つのパターン」
4月28日に行われた衆議院補欠選挙で立憲民主党の酒井菜摘氏が初当選した。国際政治アナリストの渡瀬裕哉氏は「投票結果を読み解くと、自民党支持層の重大な意識の変化が見えてきました」というーー。 東京15区衆院補選は立憲・共産党の勝利に見えたが… 東京15区の選挙結果と選挙公報を比べると面白いことが分かる。東京15区を制した立憲民主党の酒井菜摘氏の得票数は49476票で約29%であった。そのため、メディアでは立憲民主党(+共産党)が勝利したと喧伝されている。もちろん、東京15区の補欠選挙が政治とカネに関する不祥事に起因する選挙であり、その分野で舌鋒鋭く与党を批判してきた同党候補者が最多得票することは不思議なことではなかった。 そして、特に候補者が乱立する中で、立憲・共産の両組織力は酒井氏が無党派層に訴求するための土台となった面も大きいと言えるだろう。したがって、候補者が乱立する中で、組織力に勝る
4月の衆院東京15区補欠選挙で活動妨害と取れる行為が相次いだことを受け、与野党の一部に規制強化を目指す動きが出ている。 【ひと目でわかる】政党支持率の推移 日本維新の会は7日、独自の公職選挙法改正案の概要を公表。自民党も前向きな姿勢を示す。ただ、公明党や立憲民主党は慎重な対応を求めている。 同補選では、政治団体「つばさの党」の陣営が、他候補の演説を大音量で遮ったり、街宣車を追い掛けたりし、警視庁が警告を出した。 維新案は、公選法が定める「選挙の自由妨害罪」の該当例として「著しく粗野または乱暴な言動」などを明記。罰則については、現行で「4年以下」の懲役または禁錮を「5年以下」に引き上げる。維新は7日の野党国対委員長会談で、各党に協力を呼び掛けた。 自民の梶山弘志幹事長代行も7日の記者会見で「選挙妨害を目的に悪意を持った街頭演説が行われるなら、罰則強化を含め今後の検討課題の一つになっていく」と
お笑いコンビ爆笑問題の太田光(58)が5日、TBS系「サンデー・ジャポン」(日曜午前9時54分)にMCとして生出演。4月28日投開票された衆院東京15区補選で、政治団体「つばさの党」の“妨害行為”とみられる活動について私見を述べた。 「彼らは戦略的、言論の自由と言ってるけど、言ってるのを見れば暴言、罵詈(ばり)雑言、誹謗(ひぼう)中傷ですよ。怒鳴りつけて、相手を怖がらせて。恐怖心を抱かせてどう喝する。果たしてこれが言論の自由かどうかっていうのは、法律的には抜け道、グレーゾーンを突いてるんだっていうんだけど」と切り出した。 そして「彼らが批判している、岸田政権や既存の政権はいってみれば、今回の裏金問題何かでも一緒ですよね、法律的には許される。だったら何をしてもいいのかっていうところに国民の不満がある」と語った。さらに「彼らがやっていることは、岸田政権や裏金をもらった大臣と同じことを主張してい
選挙妨害ととらえられる行為が問題視されたつばさの党の候補者。現場では、警察が出動する事態となっていた(記者撮影) 選挙カーで他候補者を追いかけ回す。他候補者が演説する最中に電話ボックスによじ登り、声を被せるようにマイクで大声を出す――。 【写真で見る】日本保守党の候補者事務所の前に突如現れた街宣車。その後、現場の様子は一変した 4月28日に投開票が行われた3つの衆議院議員補欠選挙。このうち、東京都江東区を選挙区とする「東京15区」の選挙は、公職選挙法違反(買収など)をめぐる柿沢未途・前法務副大臣の辞職に伴って実施された。 自民党が候補者を擁立せず、9人の候補者が乱立して繰り広げられた激しい戦いの裏側では、ある陣営による、冒頭のような「妨害行為」も注目を集めた。 「命の危険を感じるような場面もあった。これまでに経験したことがない選挙妨害が発生している」。候補者の乙武洋匡氏を支援した東京都の小
国民民主党は衆院東京15区補欠選挙(4月28日投開票)を巡り、小池百合子東京都知事が擁立を主導した無所属候補を推薦し「公認並み」の態勢で臨んだが、敗北した。小池氏の人気に乗じて推薦した候補を当選させ、党勢拡大の弾みとする狙いは不発に終わった形だ。党内では「執行部の責任は免れない」(関係者)として「親小池」路線の見直し論も浮上している。 【写真】乙武洋匡氏の応援演説をする小池氏 「補選の結果を総括し、どうしていくか検討したい」。国民民主の玉木雄一郎代表は29日、小池氏が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」との今後の連携の在り方についてこう語った。 国民民主はこれまで政策勉強会の開催や都内の首長選での候補応援などを通じ、都民ファと関係を築いてきた。榛葉賀津也幹事長は「国会議員のいない都民ファと、都議会議員のいない国民は政策の一致で連携が十分可能だ」と意義を強調する。 ただ結果は、東京
東京15区・島根1区・長崎3区の3選挙区で実施された衆議院議員補欠選挙は、2024年4月28日に投開票されて全選挙区で立憲民主党の候補が勝利しました。 2021年10月に発足した岸田文雄内閣は約2年半にわたる長期政権を築いていますが、内閣支持率は低迷を続けています。そのような状況を打破するためにも、岸田首相は3補選すべてを勝利したいと考えていたことでしょう。 ⇒【写真】東京15区の激戦を制した酒井菜摘候補 しかし、自民党は東京15区と長崎3区で候補者を擁立できず、実質的に不戦敗を喫しました。また、自民党王国と言われてきた島根県での敗北は永田町にも衝撃を与えています。 このように話題に事欠かない3補選でしたが、世間的に注目されていたのが東京15区です。東京15区は江東区全域が選挙区で、9名が立候補者する乱戦になりました。 なぜ、東京15区が注目されることになったのか? 永田町や霞が関の取材歴
衆議院補欠選挙で維新候補が敗北したことを受け、大阪府知事で日本維新の会の共同代表を務める吉村洋文氏は、「完全な敗北。我々の力不足」と述べる一方、立憲との候補者調整については改めて否定しました。 【特集】維新はなぜ地方で勝てない? 衆院補選連敗で拡大戦略に“黄色信号” 4月28日に投開票が行われた補欠選挙で、日本維新の会は東京15区と長崎3区で公認候補を擁立し、選挙戦では吉村氏も応援に駆けつけましたが、いずれも立憲民主党の候補に敗れました。 1日、吉村氏は記者団に対し「政治とカネが争点の中で、立憲が受け皿に選ばれた。まだまだ力不足で、愚直に改革を推進していく」と話しました 一方で、維新の元代表である弁護士の橋下徹氏が自身のX(旧ツイッター)で、「今回の補選は事実上の野党間予備選挙。次の衆議院総選挙において東京15区に維新は擁立してはならない。候補者を乱立させて比例票だけを狙うのは万年野党への
大音量で妨害、問われる選挙運動 「カーチェイス」他陣営困惑―警察当局も警戒・衆院補選 時事通信 社会部2024年05月01日07時04分配信 衆院東京15区補選で、街頭演説を終えた他陣営の関係者を追い掛けながら、自身の主張を繰り返す根本良輔氏(手前)=4月20日、東京都江東区 4月28日に投開票された衆院東京15区の補欠選挙で、「つばさの党」から出馬した根本良輔氏らが他候補の演説を大音量で遮ったとして、警視庁は公選法に基づく警告を出した。同庁幹部は、選挙の公平のため抑制的に取り締まりに当たったとした上で、同陣営が「度を越していた」と指摘。今後の選挙でも同様の妨害の可能性があるとして、警戒を強めている。 乙武氏陣営に選挙妨害 暴行容疑から切り替え、男送検―警視庁 警視庁が問題視したのは、根本氏らが同16日、演説会場で他候補に50分近く大音量でやじを飛ばし、クラクションを鳴らしたり、電話ボック
4月28日に投開票された衆院東京15区補選で当選した立憲民主党の酒井菜摘氏(37)が1日、衆院議員として国会に初登院した。 【写真】議員バッジを職員につけてもらう酒井菜摘氏 酒井氏は「これまでも区議会議員として皆さんの声を代弁する者として活動してきて、再スタートだなという実感もある。政治家になって、議員になって、皆さんの声を代弁していくということの重要性をひしひしと感じている。重責を担いながら、自分らしく活動していきたい」と決意を述べた。 政治とカネの問題が大きな争点となった東京15区補選は、9人の候補者が乱立する歴史的大混戦となった。「有権者の皆さんの『今の政治を変えてほしい』『まっとうな政治を実現してほしい』という願いにしっかりと応えていきたい」と語った。 衆院3補選は、すべて立民の候補が制した。「それはやはり野党第一党としての期待が、それだけ集まった結果であるというふうに受け止めてお
衆院東京15区補選に無所属で立候補した作家の乙武洋匡氏(48)が惨敗した。 乙武氏は出馬前に小池百合子東京都知事(71)が支援する「ファーストの会」副代表に就任。ファーストの会と国民民主党からの支援を受け、街頭演説には小池都知事と国民民主党の玉木雄一郎代表(54)が何度も応援に駆け付けた。 【緊迫の瞬間】選挙運動中の乙武氏に向かって突進した男が選挙運動員に押さえつけられる瞬間 本補選は9人の候補者が乱立。その中で圧倒的知名度を誇る乙武氏を小池氏が全面バックアップするという構図だったが、開票後すぐに立憲民主党の酒井菜摘氏(37)の当選確実の速報が流れた。 「小池都知事にとっては、自身に向けられた学歴詐称疑惑の話題を逸らす意味でも負けられない選挙でした。連日のように乙武氏に帯同し、選挙カーに乗り込みウグイス嬢も買って出ました。しかし、次点は、完全無所属で出馬した須藤元気氏(46)。乙武氏は5番
4月28日に投開票が行われた衆議院の3つの補欠選挙は、全て立憲民主党が制し、自民党は3議席を失った。この結果は、岸田首相の今後の政権運営に大きな影響を与えるであろう。そして、衆議院東京15区補選での乙武洋匡の敗北で、国政に復帰し、総理の座を狙うという小池百合子の野望は潰えたと言えるのではないかーー。 【写真】「学歴詐称疑惑」再燃の小池百合子…その「虚飾の物語」を検証する 注目の選挙結果 島根1区は、安倍派元会長の細田博之前衆議院議長の死去に伴う選挙である。与野党対決となったが、立憲民主党の亀井亜紀子が82,691票を得て、自民党の錦織功政(57,897票)に圧勝した。これまで自民党が議席を独占してきた「保守王国」の島根県、その1区で議席を失った。 長崎3区は、派閥の裏金問題で谷川弥一代議士が辞職したことによる選挙であるが、ここでも立憲民主党の山田勝彦が53,381票を獲得し、日本維新の会の
衆院東京15区補欠選挙で当選確実の報道を受け、笑顔であいさうつする立憲民主党の酒井菜摘氏(右から3人目)(写真:時事) 岸田文雄政権の「命運」が懸かるとされた「4・28トリプル補選」は、自民党が「全敗」、立憲民主党は「完勝」で終わった。その結果、与党内には「岸田首相では選挙を戦えない」との判断から、「今国会での衆院解散などあり得ない。9月の自民総裁選で“顔”を変えるしかない」(閣僚経験者)との声が大勢となり、岸田首相は「絶体絶命のピンチ」(自民長老)に追い込まれつつある。 その一方で、与党内での“岸田離れ”は加速しているものの、“岸田降ろし”の動きは顕在化していない。「当面は岸田政権の下での自民団結を最優先し、時間をかけて国民の信頼を取り戻すしかない」(党幹部)との発想が背景にあるからだ。ところが、岸田首相はこの状況も踏まえ「虎視眈々と会期末解散断行を狙う」(岸田派幹部)との見方も少なくな
4月28日に行われた衆院東京15区補欠選挙では、日本保守党公認の飯山陽氏が選挙前の下馬評を覆して「善戦」した。立憲民主党の酒井菜摘氏が終始リードしていた一方、他の4候補が小差で横並びの「2番手争い」を繰り広げたすえ、飯山氏は4位(得票率14.2%、2万4264票)につけた。 日本保守党は政治団体であり、国政政党ではないため選挙報道のうえでは「諸派」として取り扱われていた。こうした「諸派」の国政選挙初陣としては一定の存在感を示す結果となった。 そこで、今回は、投開票日1週間前に江東区内の有権者を対象にインターネットで実施していた情勢調査をもとに、どんな有権者が飯山氏に投票したのかを分析し、今後の日本保守党の支持拡大の可能性を読み解く。 調査の概要は末尾に記載した。 どの政党の支持層から得票したのか?日本保守党は今回の東京15区補選が国政選挙の「初陣」だった。日本保守党の得票がどの既成政党を支
次の標的は小池百合子都知事か。28日に投開票された衆院東京15区補選では、「つばさの党」の根本良輔氏(29)が最下位で落選したが、黒川敦彦代表(45)は7月7日投開票の都知事選への出馬を表明している。黒川氏らは他陣営を妨害したとして警視庁から警告を受けたが、都知事選でも同様の行為を繰り返す可能性は高く、関係者の警戒を呼んでいる。 【写真】タスキ姿で現れた根本候補が乱入、音喜多氏に対して紙を向けていた 黒川氏は25日、都知事選に立候補する意思を表明した。29日には自身のXに「小池ゆりこ、乙武陣営は惨敗だった」などと投稿した。 黒川氏や根本氏ら3人は、補選告示日の16日、無所属の乙武洋匡氏(48)が街頭演説中、近くで大音量の演説を続けるなどし、警視庁は公職選挙法の自由妨害の疑いがあると18日に警告した。 黒川氏らは応援に駆けつけた小池氏にも「学歴詐称問題」を揶揄(やゆ)して「うそつき」などと連
衆議院の3補選で自民党が不戦敗も含め全敗した余波が地方の政界にも広がっています。 これまで自民党の現職が圧勝してきた福岡4区では、政治とカネの問題に加え、自民党の保守分裂によって激戦が予想されています。 【写真を見る】補選の余波は地方の政界にも 自民の逆風に保守分裂 解散総選挙にらみ ほかの党も候補擁立を進めていて、議席獲得を目指した戦いが激しくなっています。 ■現職もキックバック収入を不記載 自民 宮内秀樹氏(61) 「いま与党・自民党といたしましては全力を挙げてその対応に努めているところであります」 宗像市や糟屋郡などを選挙区とする福岡4区で、過去4回大差で勝利してきた自民党の宮内秀樹氏。ただ、次の選挙はこれまでとは違う戦いになりそうです。 衆議院の3つの補欠選挙で、「保守王国」と呼ばれた島根1区にしか候補者を立てられず全敗した自民党。 敗北の一因となった「政治とカネ」をめぐる問題に宮
政権交代が現実味を帯びてきた――。4月28日の投開票が行われた衆議院補欠選挙で自民党が3戦「全敗」。裏金問題への国民の不満が改めて浮き彫りとなった。さらに、ある世論調査によると、過半数を超える52.8%が次期衆院選で「政権交代」を望んでいるという。今、永田町に激震が走っている。もはや、岸田首相の退陣は避けられないのではないか。(イトモス研究所所長 小倉健一) ● 「政権交代を期待」が過半数超! 永田町に激震 いよいよ、岸田文雄首相に引導が渡される日がやってくることになる。産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が4月20日と21日に実施した世論調査で、次期衆院選後の政権について尋ねたところ、「政権交代を期待」が52.8%に上り、「自民党中心の政権の継続を期待」の40.1%を上回ったのだ。 4月23日の産経新聞の朝刊1面には「次期衆院選で政権交代『期待』52%、」という見出しが、大きく
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