女子テニスのツアーを統括するWTAは1日、ダブルス元世界ランク1位の彭帥選手(中国)の扱いや他の選手の安全性に対する懸念から、中国で開催されるトーナメントを直ちに中止すると発表した。多くのテニス関係者がこの決定を支持しているが、WTAは放映権料やスポンサー収入など数億ドルを失った可能性がある。 この問題は、中国の女子トップ選手である彭帥(ほうすい)さんが、張高麗・元副首相から性的暴行を受けたと告発したことに発端する。その後彭さんは表舞台から姿を消し約3週間が経過した。彭さんの行方と、中国の他の選手に対する安全に世界的な関心が高まった。 国営メディアは、彭さんが様々なイベントに出席したとする写真や映像を多数公開。またIOCのバッハ会長との電話会談を行い、彭さんは自ら安全だと述べたとされている。 だがWTAはこうした説明に納得せず、彭さん失踪疑惑について「検閲のない完全かつ透明な調査」を求めて