満ちては引く潮のように、新型コロナウイルスが流行の波を繰り返した2022年。今年も数多くの著名な役者、経営者、アーティストたちがこの世を去った。「週刊新潮」の長寿連載「墓碑銘」では、旅立った方々が歩んだ人生の歓喜の瞬間はもちろん、困難に見舞われた時期まで余すことなく描いてきた。その波乱に満ちた人生を改めて振り返ることで、故人をしのびたい。 【写真】2022年になくなった著名人をしのぶ 松原千明、オリビア・ニュートンジョン、西村賢太、宝田明、古谷一行…【追悼写真特集】 *** パリ人肉事件──。その猟奇性は世界を震撼(しんかん)させた。 1981年、パリに留学していた佐川一政氏は、オランダ人留学生の女性を語学の勉強を理由に自宅に招き、射殺。肉体を切り分け、尻や太もも、乳房などを生のままで、またはフライパンで焼いて食べてしまう。スーツケースに詰めた亡きがらを捨てる姿が目撃されて捕まり、犯行を自