世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政治の関わりが問題になる中、カルト団体による勧誘の実態が注目されている。専門家によると相手の不安につけ込むのが常とう手段だが、標的になりやすいのが親元を離れて暮らし始める人も多い大学生だ。就職活動、投資、社会貢献、国際交流……。さまざまな誘い文句で忍び寄る、その手口とは。 【偽装勧誘の手口を注意喚起している動画の一場面】 ある日のキャンパス。1人で歩く男子学生に、男性が声をかけた。「友達と待ち合わせをしている。5限って何時に終わりますか?」。雑談から互いに就職活動をしていると分かると、男性の「先輩」が通りかかり、言った。「就活イベントに参加してみない?」。男子学生は「参考になるかも」と考え、連絡先を伝えた――。 ◇大阪大 動画で手口紹介 これは大阪大が作成した、カルト団体の「偽装勧誘」の手口を紹介する動画の一場面だ。男性らは学生を待ち伏せし、雑談を通じて