国立高等専門学校機構は、来春入試から、受験生が居住地の最寄り会場で全51校の国立高専を受けられる制度を本格的に導入する。新型コロナウイルスで都道府県を越えた移動に対する懸念への対応と経済的な負担の軽減で、中学生が高専受験に挑戦しやすくする。 各高専は、工業や建築、化学分野などで独自色のある教育を行っており、受験生は興味のある分野を学ぶため、遠くの高専を選ぶこともある。これまでもテスト内容は共通で各校は、都市部などに学外会場を設けてきたが、希望校の会場がなければ、泊まりがけや多額の交通費を使って受験せざるを得なかった。 今年2月の入試では、コロナ禍で都道府県を越えた受験が難しくなり、同機構が対応を検討。試験的に高専47校と大学、ホテルなどの計63会場で、47校の試験を受験できる制度を実施。志望校以外の最寄り会場で計57人が受けた。