終わりの見えない、東京五輪の汚職捜査。昨年の高橋治之・元理事に続き、今度は組織委員会の運営局元次長が談合容疑で逮捕された。この森泰夫容疑者(55)、実は以前から「タカリ体質」で有名だったという。 【写真を見る】談合事件のキーマンとされる森・運営局元次長 *** 「明日の女子マラソンのスタート1時間早めます……」 スタッフに伝えながら、電話で各方面との調整に追われる男。 河瀬直美監督による東京五輪記録映画。その中でヒーローとして描かれているのが、森元次長である。 一昨年の東京五輪では、猛暑を避けるため、女子マラソンのスタート時間が朝7時から6時に変更された。その決定は半日前。そんな無茶振りにも不満一つ漏らさず対処する一見“デキる風の男”にも、裏の顔があったのである。 下と見た相手には居丈高 森容疑者は横浜国立大を卒業し、東急電鉄に入社。2004年に日本陸連に転職し、事業部長などを務めた。14