名物投資家の木戸次郎氏が2023年末の日本経済と資本市場の動向を分析する。「インフレ退治に1年限定の所得税減税では無意味」というーー。みんかぶプレミアム特集「最強投資家の至極銘柄58」第5回。 中国不動産バブル崩壊で上海・香港の株式市場は低迷気味 先般、みんかぶマガジンのコラムで中国不動産バブル崩壊のことを書かせていただいた。 上海総合指数は約1年ぶりの安値をつけた。これは中国証券当局が最近、空売りを制限したことを受けて、一部のヘッジファンドが売りを迫られているとの指摘もある。因みに9月の中国からの外貨流出額は750億ドルに急増しているそうで、これは2016年以来の高水準であったとゴールドマンサックスが発表している。 中国経済そのものの経済成長率が停滞しているのは確かだ。更に不動産価格の下げ止まらない中で、大手デベロッパーの債務返済が滞っていたり、銀行の破綻などの報道が株式市場の大きな悪材