昨年11月26、27日の2日間にわたり、「現場からの医療改革推進協議会シンポジウム(現場シンポ)」を開催した。今年で11回目だ。 このシンポジウムは、私と鈴木寛・東京大学教授(当時参議院議員)が呼び掛け人となって10年前に始まった。さまざまな分野の専門家が集まり、議論を深め、自分たちでできることからやっていこうという主旨だった。 今年もテーマは多岐に渡った。そのなかで、とりわけ参加者の注目を集めたのは、子宮頸がんワクチンの副反応から回復した人たちの経験談だった。 このセッションには、4名の母親が登壇した。彼女たちの話にはリアリティーがあった。娘の調子がおかしくなったときに、非常に心配したこと、最初に受診した医師は十分に話を聞いてくれなかったこと、情報を集めるために、全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会(被害者連絡会)に加入したこと、最終的には自らの判断で食事療法などの民間診療を選択し、娘が回
■麻疹定期接種率 厚労省HPの麻しん風しん予防接種の実施状況から2008年度から2014年度までの実績を掘り起こしてみました。 年度 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 1期 接種対象者 1099696 1091349 1091098 1080996 1076242 1051564 1047926 MR 1036271 1020829 1043815 1030193 1049423 1004521 1010193 麻疹単独 511 290 213 158 137 107 117 接種率 94.3 93.6 95.7 95.3 97.5 95.5 96.4 2期 接種対象者 1155479 1211024 1105035 1076327 1096271 1102300 1093665 MR 1060813 1034364 1023749 998884 102
肺炎や脳炎などを起こして、命の危険もある「はしか」(麻疹)の患者の報告が急増しています。ワクチンを接種していないなど免疫がなければ、感染した人と同じ空間にいるだけでうつってしまう「はしか」。今年に入ってからの感染者は、これまでに60人近くと多くの人が移動した夏休みに空港やコンサート会場などを中心に感染が広がっています。関西空港では、これまでに従業員26人が「はしか」と診断されたほか、千葉市の幕張メッセで開かれたコンサートや東京・立川市で行われたアニメ関係のイベントに「はしか」の患者が参加していたことが分かり、感染の広がりが懸念されています。「はしか」とは、どういう病気なのか。感染を防ぐために、私たちはどうしたらいいでしょうか。 まず、発熱や咳、鼻水などの軽いかぜのような症状がみられたあと、39度以上の高熱が出て、顔や体に発疹が現れます。患者の3割が、合併症を起こすとされ、多いのは肺炎や中耳
MRワクチン接種が普及したら麻疹が流行しなくなって、若いドクターも麻疹を診る機会がなくなりました。 早期診断の際の課題です。 2015年3月に麻疹排除達成してから、もう対策が終わったと思われているかもしれません(そう思いたいほどたいへんでした)。 でも、麻疹排除のあとも努力が必要です。伝えていくという仕事です。 2013年には「風疹」レクチャースライドをいくつもつくりました。 2016年には「麻疹」レクチャースライド作成をしています。
麻疹(はしか)蔓延・・・ 職業は医師、職場は大阪、普段利用するのは関西空港。そして情報発信をするブログを書いており、内容が飛行機関係。 そんな自分が書かないわけにはいかないです。 リアルな情報があったりするので、具体的な内容には触れれませんのでご理解下さい。 現在「麻疹(はしか)」が流行しています。まじで、やばいです。自分は本当にビビってます。 8/25にに朝日新聞に大きな記事が出ました。 この1週間で、確実に麻疹が広がっています。 まず、海外で麻疹をもらって来た患者が、ジャスティンビーバーのコンサートに行ったようです。そこで大量に感染。あとで書きますが、麻疹は空気感染します。 その患者は、西宮市在住らしく、先日関西空港も利用したと。ほんで関西空港あたりでも大量に感染してる。 今、そんな状況です。 麻疹ってどんな病気?? 麻疹ウイルスによる急性熱性発疹性のウイルス感染症です。 麻疹ウイルス
初めにHPVワクチンで脳障害が!というニュースが話題を集めている。 マスコミ各社で大体の論調は同じだが、最もブクマ数が多そうなのは以下の記事である。 子宮頸がんワクチン副反応「脳に障害」 国研究班発表 (TBS系JNN) http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20160317-00000008-jnn-soci まず言っておくとすれば、マスコミの記事は強くミスリードを誘うものであるという点だ。 詳しくは後述するが、元の資料では「脳に障害」が起こったとは書かれておらず、またそれがワクチンの副反応であるという根拠も書かれていない。 記事の大本である資料は厚労省の以下のページから入手できる。 ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種後に生じた症状に関する厚生労働科学研究事業成果発表会 http://www.mhlw.go.jp/stf/shing
2種類あるHPVワクチン接種「の後」におきた体調の変化について、各自治体が調査をしていますが、だいたい結果は同じような内容です。 情報の精度(正確さや質)を高めるためには、「ざっくりきいてみました!」「アンケートくばってみました」ではなくて1ランク上の調査が必要です。さらに、もっと分母の大きな集団を長期間観察する研究も必要です。実際には多数にヒアリングなんてできませんので、もともと予防接種や医療の国民あるいは保険加入者のデータベースにアクセスのある人(国)にしか出せなかったりします。 そもそも2種類あるのに、「子宮頸がんワクチン」といっしょくたに(存在しないワクチンを想定して)質問をしていいのか?というあたりに自治体も真実追求系の方も疑問がなさそうなのが不思議です。 このワクチンを抹殺したいひとたちのロジックにあえてのっているのか、そもそももう"ワクチンそのもの"を原因とは考えていないとい
全身の痛みなどが報告され、積極的な接種勧奨が中止されている子宮頸(けい)がんワクチン(HPV)について、厚生労働省は27日、接種していない人にも同様の症状が一定数出ているかどうかの疫学調査を行うと明らかにした。 調査は全国の病院の小児科や神経内科、心療内科、整形外科などの計1万9千科を対象に年明けから行われる。今年7月~12月末までに、全身の痛みやしびれ、歩行障害、学習能力の低下などの症状が3カ月以上続き、通学や就労に影響が出ている12~18歳の患者がいたかどうか報告を求める。 患者がいた場合、HPVの接種歴や詳細な症状、考えられる診断名を尋ね、ワクチンを接種しなくても、接種後に起きたとされる症状と類似の症状が起きているかどうかを明らかにする。研究結果はHPVの安全性についての判断材料となる。
PDFファイルを見るためには、Adobe Readerというソフトが必要です。Adobe Readerは無料で配布されていますので、左記のアイコンをクリックしてダウンロードしてください。
子宮頸がんワクチンを接種したあと原因不明の体の痛みなどを訴え、症状が回復していない患者がおよそ200人いることが、厚生労働省の調査で初めて分かりました。結果を受けて厚生労働省は近く、医療費などの給付に向けた審査を始め、接種との因果関係が否定できない場合は救済する方針を固めました。 しかし、接種のあと原因不明の体の痛みを訴える患者が相次いだため、厚生労働省はおととし6月、積極的な接種の呼びかけを中止し、何らかの症状が出たおよそ2600人を対象に医療機関などを通じて追跡調査を行いました。 その結果、痛みの症状が残っていた患者や全く回復していなかった患者が、合わせておよそ200人いることが初めて分かりました。中には歩けなくなり、学校に通えなくなった人もいるということです。 子宮頸がんワクチンを接種し、こうした症状を訴えた患者について、厚生労働省はこれまで実態が明らかになっていないとして、救済を行
http://mainichi.jp/shimen/news/20150830ddm001040149000c.html このニュース、皆さん読みましたか? えっ?効果がないの?とタイトルだけ読んでインフルエンザワクチンを受ける人が減ってしまうのではないかと心配。よく読むとわかるんですけど、小学生までの子たちには予防効果が高いんですね。 インフルエンザウイルスA型は1〜2歳=72%、3〜5歳=73%、6〜12歳=58%に予防効果あり。A型の中で09年に世界的流行をしたH1N1型は1〜2歳=67%、3〜5歳=84%、6〜12歳=90%だったそう。B型には予防効果が全年齢で26%だった。 という結果です。この記事には13-15歳はA型もB型も効果がなかったと書いてあります。成人でもインフルエンザワクチンは4割程度の効果と聞いていたので私は上記の年齢群では高い効果だと思います。 研究結果はどうい
反ワクチン論も、現代医学否定の一種としてポピュラーである。反ワクチン論が受け入れられるのは、ワクチン(予防接種)の効果は実感しにくいのに対し、その害はマスコミなどで報道されるためだろう。ワクチンのおかげで病気にならなかった多くの人のことはニュースにならないが、ワクチン接種後に健康被害が生じた場合は因果関係が不明でもニュースになる。 ワクチンは、さまざまな感染症を予防することで、人々の健康に貢献してきた。たとえば、致死率40%ともいわれた天然痘は、1977年以降は発生していない。WHOは、1980年に天然痘の根絶宣言を行った。天然痘を根絶できた理由はいくつかある。特徴的な皮膚症状を起こすために診断が容易で隔離しやすい、不顕性感染(症状はないが感染力はある状態)が少ない、人以外の動物に感染しない、そして何よりもワクチンの効果が高かったからだ。 日本では、1976年頃まで『種痘』という天然痘のワ
東京五輪を成功させるには、予防接種体制を充実しなければならない 上昌広 医師・医学博士 / 医療ガバナンス論 福祉 #予防接種#ワクチン 2020年開催に向けて急ピッチで準備が進んでいる東京五輪だが、これは医療にも影響する。 東京五輪開催期間中の延べ来場者数は1,000万人と予想されている。一日当たり92万人が、競技場や選手村が位置する東京都心と臨海地域を移動することになる。よほど入念に準備しなければ、東京は大混乱に陥るだろう。首都高速道路などのハード面、通信体制などのソフト面での体制整備が必要だ。 東京五輪で問題となるのは、国内の人の移動だけではない。五輪は国際イベントだ。大勢の外国人が訪れることになる。2012年の訪日外国人は836万人だったが、2020年には2500万人に達するとの予想もある。途方もない数の外国人が訪日する可能性がある。 ここで問題となるのが感染症である。日本人が免疫
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く