出版社は中小事業者が多く、経営基盤も弱体だ。万一経営に行き詰まったら、そこが出していた書籍はどうなるのか。本を生き延びさせるために奔走している人たちがいる。仏教書の出版社、サンガは資金繰りに窮し、1月に仙台地裁に破産手続きを申し立てた。同社はアップル創業者のスティーブ・ジョブズが愛読した『禅マインド ビギナーズ・マインド』(鈴木俊隆著)などのロングセラーを持っている。こうした書籍が消えてしまう
出版社は中小事業者が多く、経営基盤も弱体だ。万一経営に行き詰まったら、そこが出していた書籍はどうなるのか。本を生き延びさせるために奔走している人たちがいる。仏教書の出版社、サンガは資金繰りに窮し、1月に仙台地裁に破産手続きを申し立てた。同社はアップル創業者のスティーブ・ジョブズが愛読した『禅マインド ビギナーズ・マインド』(鈴木俊隆著)などのロングセラーを持っている。こうした書籍が消えてしまう
本連載は2022年9月に書籍化されました。 羽仁五郎 編『學問・思想の自由のために』(北隆館、1950年) 今、地球上で最も読みづらい本の一つは、20世紀後半の日本の絶版本である。そのことを実感する機会がつい先日訪れた。 近年は古い貴重な書物ほどオンラインで読めるという矛盾した状況になっている。私は18世紀フランスの科学史が専門だが、18世紀に出版されたフランス語の本はそういう状況である。特にGoogle Booksが激しい勢いで書物をデジタル化してしまったこともあり、当時の新聞や雑誌を除けば、大半の刊本はネットで読めるという感覚がある。 しかし20世紀の書物となると、著作権の問題があるので原則としてオンライン公開されない。無論、言語ごとの差もある。英語、フランス語は最近の本でも最初の数ページくらいはGoogle Booksかオンライン書店のサイトで読める。だが、日本語の本はあまりそうなっ
新型コロナウイルスの感染拡大で図書館が一時閉館したことなどを受け、文化庁の審議会は、蔵書の電子データの一部を利用者のスマートフォンやパソコンに送信できるように、著作権法の規定を見直すことを盛り込んだ報告書をまとめました。 文化庁では、図書館に行けない場合でも、閲覧できるよう著作権法の改正を検討していて、9日開かれた文化審議会のワーキンググループが報告書をまとめました。 この中では、▽市販されている本は電子データの一部分を利用者のパソコンやスマートフォンにメールで送信したり、自宅にファックスで送信したりできるようにすること、▽絶版となった本などは、インターネット上で閲覧できるようにすることを盛り込んでいます。 一方で、作家や出版社の利益を守るため、▼補償金を支払うことや、▼市場を圧迫しないようデジタル化する本の対象や範囲を関係者と協議し、ガイドラインを作成することが必要だとしています。 文化
大量の書籍を電子化(スキャン)し、全文を対象に利用者が検索できるなど、作品を対象にした新しい検索サービスを始めやすくするため、文化庁は、著作権法を改正する方針を固めた。作家ら著作権者に不利益がほとんど生じないよう留意しつつ、著作物の電子化や配信を許諾なしにできる範囲を広げる。 書籍の全文検索サ…
電子書籍には様々な夢がかつて詰まっていたが、その夢の中の一つに「絶版のない豊富なラインナップ」というものがあった。 紙の書籍では入手困難なタイトルでも電子書籍ならば手に入れることが出来る。そんな世の中になるのではないか、と。 それは夢とは違った少々後ろ向きな形で実現されるような気がしたけれど、そんなことはなかったぜ、というのがこの文章の言いたいことである。 1:各社、今までよりも積極的に電子書籍に参入し始める 2:人気のある作品(人気があるので紙の書籍でも手に入る)や、最近出た新刊を電子書籍でも展開 3:紙と電子、両方で展開したタイトルの中には、当然売上的に散々なものも出てくる 4:数年たち、紙の本の在庫がなくなり「品切れ重版未定」の商品がでてくる 5:復刊する気はさらさらないが、めんどくさいから電子書籍はわざわざ引き上げない 6:かくして、紙の本はとうに無くなったが電子書籍は残っていると
◆Amazon、日本版Kindle発売 Kindleの日本版ハードウェアが発売になった、ということだが、「どれを買おうか」と浮かれてる人が多いのを奇妙に思う。 どれ一つ、買う必要なんかないじゃん? みんなスマホ持ってんじゃん。タブレット持ってる人も多いでしょ。iOSにもAndroidにも、Kindleアプリがあって、昨日日本語対応の新バージョンが出たんだから。これならタダだ。 どのデバイスで読んでも、「何を読んでるか」「どこまで読んだか」「書き込み」などがクラウドで同期されるので、トイレでiPhoneで読み、机でiPadで読み、公園でKindle PaperWhiteで読んでも、シームレスに「前回の続き」から読書を再開できる。Kindleが優れているのはこういうことであって、各々のデバイスは陳腐な機械だ。 この秋、どうしても何か新しいハードを買いたいってんなら、Kindle PaperWh
Googleとフランスの作家団体が合意に達したことで、同国で電子書籍の販売開始が可能になる、とThe New York Times(NYT)が米国時間6月11日に報じた。 Googleとフランス作家協会(SGDL)の合意には、出版社らが自社出版物のデジタル版を提供してGoogleに販売させることを可能にする枠組協定をGoogleが設定することが含まれる。つまりフランスは、絶版になったが著作権は切れていない出版物を対象とするスキャン契約を、業界全体で結んだ唯一の国ということになる。これは、米国の作家たちを悩ませ続けている問題でもある。 Googleは現在、同社の「Google Books」における慣行をめぐって、米国のコンテンツ作成者らと長きにわたる著作権侵害訴訟の渦中にある。裁判官は、1億2500万ドルでの和解を却下した後、2012年5月に、作家側がGoogleを相手取って訴訟を続行するこ
2012年5月31日、いわゆるGoogleブックス訴訟について、米国ニューヨーク南地区連邦地方裁判所のチン(Denny Chin)判事が、Authors Guild等の著作者団体がクラスアクション(集合代表訴訟)を起こすことを認めるという判断を示しました。2005年に開始した同訴訟については、2011年3月に裁判所によって修正和解案が却下された後、2011年12月に原告・被告の双方からクラスアクションの適切性に関する文書が提出されていました。 「Google Books」訴訟、判事が集団訴訟を認める裁定(CNET Japan 2012/6/1付け記事) http://japan.cnet.com/news/business/35017675/ Google Book Search裁判:「作家団体が原告団に残ることに問題はない」――判事がGoogle側の要請を却下(eBook USER 20
Thursday, April 05, 2012 at 8:00 AM Posted by Scott Dougall, director, product management, digital publishing With the launch of Google eBooks in 2010, we introduced a multi-faceted approach to selling ebooks: online, on devices, through affiliates and through resellers. One part of that effort -- the reseller program -- has not gained the traction that we hoped it would, so we have made the diffi
デジタル化資料のリポジトリHathiTrust等に対する訴訟に関し、原告の一員である米国の著作者団体Authors Guildが、ミシガン大学等が実施している「孤児作品プロジェクト」での著作権確認作業の正確性に疑問を呈する事例を指摘しています。同プロジェクトは、HathiTrustで保存されている資料のうち、著作権保護期間内であるが調査しても著作権者が特定できない作品を「孤児作品候補」としてそのリストを公開し、90日以内に著作権者が名乗り出ない場合は「孤児作品」として扱い、その作品の紙資料を所蔵する大学内でデジタル化資料の利用を開始する、というものです。Authors Guildは、候補リストの作品について調査したところ、簡単な調査で数件について著作権者が判明したとしています。デジタル化と著作権の問題に詳しいニューヨーク法科大学院のGrimmelmann准教授は、候補リストにあった166件
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