「問いに対して、すぐに答えがほしい」「早く答えを出したい」という感覚があり、だからこそ1つの問いに対して粘る、ということがだんだん難しくなってきているのではないか、と。そうした状況は、大きな問題なのではないかと私は思うのです。 これは私の持論ですが、生きていくうえで「答えのない問い」に対して考える時間を持つのは、とても重要になってくると思います。「自分はどう生きるべきなのか」「どんな進路に進んでいくべきなのか」「幸せになるにはどうすればいいのか」。 生きていくうえで重要になってくる問いのほとんどには「答え」は存在しておらず、その「答え」を考えるまでに費やした時間が、自分の価値観として育っていくのではないでしょうか。 しかし、今の生徒たちはその「答えのない問い」に対して、粘って考えるという経験が少ない場合が多いです。この状態だと、人生の中で重要な選択をする際や、困難な状況に陥ったときに、「粘