イスラエルとハマスの衝突の根幹にあるパレスチナ問題。これは「イスラム教徒とユダヤ教徒の宗教対立」ではありません。中東情勢の複雑な過去、背景をわかりやすく解説する話題の書籍『なるほどそうだったのか!! パレスチナとイスラエル』より、一部を抜粋してお届けします。 パレスチナ問題の発端は、パレスチナに既に生活していた「パレスチナ人」とヨーロッパから移住した「ユダヤ人」との紛争パレスチナという土地はあるが、パレスチナという国はない。そこにあるのは、イスラエルという国とガザ地区と、ヨルダン川西岸地区である。なぜ地名はあるのに、その地名の国がないのか、本章ではそのいきさつを語ろう。 「2000年にわたるイスラム教徒とユダヤ教徒の宗教対立」、そうした言葉で語られることの多いパレスチナ問題。しかし、この説明は間違いである。なぜならば、イスラム教が成立したのは600年代である。つまり、7世紀であり、その歴史
10日、パレスチナ自治区ガザ南部ラファで、ラマダン(断食月)を前に食料品などを並べる屋台(AFP時事) 【イスタンブール時事】パレスチナ自治区ガザは11日、イスラム教で最も神聖な月とされるラマダン(断食月)をイスラエルの苛烈な攻撃の中で迎えた。 【ひと目でわかる】イスラエル軍の作戦エリアと侵入したとされるエリア 深刻な人道危機に見舞われ、住民の間に祝賀ムードはない。「人生で最悪のラマダンだ」「あすまで生きていられるのか」。電話取材に応じた住民から届く声は、悲痛と絶望に満ちていた。 人口約230万人のガザで、避難民ら約150万人が集まる最南部ラファでは、ラマダンを祝う伝統的なランタンや食料品が街頭に並んだ。ただ、近くには空爆で壊れた建物も残り、例年の明るい雰囲気は全くない。 ラファで暮らす無職ムハンマド・タハさん(27)は、「ガザはラマダンとは無縁だ」と嘆く。昨年は家族や友人らと豪勢な食卓を
イスラエル軍とイスラム組織「ハマス」による大規模な衝突から、7日で1か月となります。パレスチナ自治区ガザ地区の保健当局は6日、ガザ地区の死者が1万人を超えたと発表しました。 イスラエル軍は5日、イスラム組織「ハマス」が実効支配するガザ地区の北部にある病院だとする映像を公開しました。 ハマスが病院からイスラエル兵を狙撃する様子や、敷地内にトンネルの入り口が映っているとしていて、病院や隣接する場所に地下トンネルや司令部がある証拠だと主張しています。 一方のハマス側も、イスラエル軍の戦車に砲撃する様子などを公開し、徹底抗戦の構えを崩していません。 ハマスとイスラエル軍の大規模な衝突が始まって、7日で1か月。 ロイター通信によりますと、ガザ地区の保健当局は6日、ガザ地区の死者が子ども4104人を含む、1万22人になったと発表しました。イスラエル側も1400人以上が亡くなっています。 こうした中、国
ガザ地区南部のハンユニスにあるナセル病院で24日(現地時間)、爆撃の被害者たちが治療を受けるのを待っている=ハンユニス/AFP・聯合ニュース 残酷なニュースが続いたある夜遅く、親しい活動家からメッセージが届いた。かなり緊急のようだった。イスラエルの植民地支配に反対し、パレスチナの苦しみを知らないわけではないが、民間人虐殺を行ったハマスのせいでパレスチナを支持できないという人々に、何と言えばいいのかという質問だった。「イスラエルも悪いが、パレスチナも悪い」という両非論に向き合うのは初めてではなかった。平和と人権という価値の前では、どちらも間違っているということだ。 このすべての事態がきれいな真空管の中で起きているなら、そのような意見にも一理あるかもしれない。イスラエルが殺害した民間人の数がはるかに多いという事実を伝えたいわけではない。マスコミの接近が難しく、フェイクニュースが飛び交っているか
パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム過激派テロ組織「ハマス」が突如イスラエルを攻撃。軍事衝突が激しさを増すなかで、双方の死者は2800人を超えた(13日時点)。 イスラエル・パレスチナ情勢に関心が高まるなかで、これまで日本メディアが報じてきた中東和平問題がいかに偏向的なものであったか、イスラム思想研究者の飯山陽氏は指摘する。 <本記事は飯山陽著『中東問題再考』(育鵬社刊)の一部を抜粋・再構成したものです。※肩書は当時のもの> 中東和平問題への外務省とメディア・「専門家」の立場の違い いわゆる中東和平問題について、日本の外務省は次のように説明しています。 「中東和平問題とは、数次にわたる戦争でイスラエルが占領した土地(ヨルダン川西岸、ガザ地区、ゴラン高原)を、イスラエルの安全を確保しつつパレスチナ人を含むアラブ側に返還して、いかに和平を実現するかという問題です」 ここでなぜ外務省の説明
16日、ニューヨークの国連本部で開かれた、イスラエルとパレスチナのイスラム組織ハマスの軍事衝突を巡る安保理会合(ロイター時事) 【ニューヨーク時事】国連安全保障理事会(15カ国)は16日午後(日本時間17日午前)、イスラエルとパレスチナのイスラム組織ハマスの軍事衝突を受け緊急会合を開き、ロシア提出の即時停戦を求める決議案を否決した。 【ひと目でわかる】イスラエルとパレスチナ 賛成は中国など5カ国にとどまり、日米英仏が反対。残り6カ国は棄権した。 決議案の採択には9カ国以上の賛成が必要だった。ガザで人道危機が深刻化する中、支援のために軍事作戦の「中断」を求めるブラジル作成の決議案も検討されており、安保理は17日午後(日本時間18日午前)にも採決を行う見通し。 いずれの決議案も民間人への暴力やテロ行為を非難し、人道支援の提供を要請する内容だが、ロシア案はハマスについて言及がなかった。イスラエル
パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム武装組織ハマスがイスラエルに奇襲を仕掛けてから1週間が経とうとしている。国連は、日本時間10月12日深夜にイスラエル軍から“ガザ地区北部の全住民が24時間以内に南部に避難すべきだ”とする通告を受けたことを発表しており、イスラエルが報復のための地上攻撃の準備を進めているとみられる。10月13日時点で、双方の死者は2800人を超えたと報道されている。 【写真】裸で髪を掴まれた女性、その後について語る母親ほか ガザ近郊で行われていた野外音楽フェスが、ハマスによる侵攻の標的のひとつとなった。国際ジャーナリストが解説する。 「音楽フェスは、ガザとの境界から約5キロの距離にあるイスラエル側の砂漠で行われました。ブラジルで行われている人気音楽フェスのイスラエル版として開催され、アメリカやドイツ、タイなどさまざまな国から若者を中心に最大4000人が集まったとみられ
2023年10月10日、イスラエル軍による空爆を受けたガザ地区の都市ハーン・ユニスで、建物のがれきの中に座り込むパレスチナ人の少年 中東のパレスチナ自治区のガザ地区では10月7日以降、イスラエルとの間で大規模な戦闘が起きています。周囲を壁やフェンスで囲まれて、人や物資の移動が厳しく制限されることから「天井のない監獄」と呼ばれるガザ地区で、何が起きているのでしょうか。 【衝撃映像】現地中継していたTVレポーターの背後で爆撃を受けるガザ地区のビル その歴史的な経緯を3分で読める内容でまとめました。 種子島ほどの大きさのガザ地区とは?ガザ地区は、イスラエルとエジプトに囲まれた細長いエリアです。地中海に面した長さ50キロ、幅5~8キロ。日本の種子島ほどの面積に約222万人が住んでおり「世界で最も人口密度が高い場所の一つ」と言われています。 住民の大部分はアラビア語を使用するパレスチナ人で、スンニ派
破壊したイスラエル軍の戦車の上に立ち、パレスチナの旗を振るハマスの武装組織=2023年10月7日、ガザ地区 パレスチナ自治区ガザ地区からイスラエルに大量のロケット弾などが打ち込まれ、多くの死傷者が出ている。パレスチナ自治区を実効支配するイスラム組織ハマスによるもので、ここ数年では最大規模の攻撃となっている。 【動画】ハマスから攻撃を受けたイスラエルがガザ地区に報復する様子 BBCによると、イスラエルでは少なくとも250人が亡くなり、負傷者は1590人に上っている。10月7日の夜明け後には、ガザ地区から数十人規模の武装集団がイスラエル南部の集落に侵入し、イスラエル兵と市民を人質に取った。中にはガザ地区に連れ去られた人もいるという。 ハマスからの攻撃にイスラエルもガザ地区を空爆して応戦。ガザ地区ではこれまでに232人が殺害され、1650人が負傷していると報じられている。 イスラエルを攻撃してい
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