哲学カフェ探究 _ 活動とインタフェイス 本間直樹、高橋 綾、松川絵里、樫本直樹 序 本稿は、「哲学カフェ」を「ともに考え、議論する」という哲学の社会的実践、新しい活動のかたちとし て描くとともに、この哲学的議論の実践・活動が、それ以外の活動のインタフェイスとして果たす役割の 可能性について考察する。まず、フランスにて開花した哲学カフェの歴史と形式(1)、そして、哲学カ フェの社会的背景(2)について簡単に述べ、次いで、社会的実践と活動の観点から哲学的議論および哲 学カフェを考察する(3)。さらに、実際に行われている実践例を通して、哲学カフェが活動としてどの ように人々のなかで営まれているのかを具体的に考察する(4)。最後に、これまでのまとめと、さらに 広い社会的観点から哲学カフェの活動がどのように位置づけられるのかについて論じる。 1.哲学カフェについて 1−1.哲学カフェの歴史 哲