「オープン1年でつぶれてしまう飲食店がどれぐらいあると思いますか。3割です。さらに開業3年で7割が閉店します。10年後も残っている飲食店というのは、1割ほどといわれています」 そう話すのは6月、東京・中目黒にオープンしたばかりのシェアキッチン「キッチンベース」を手がける山口大介さんだ。 「飲食の開業に際してかかる資本金は、低く見積もっても1000万円。それだけの資金や人件費をかけてオープンしても、実際そのほとんどが閉店に追い込まれてしまう。そんな飲食業の高いハードルを下げることはできないかと思って、ニューヨークのゴーストレストランを参考に『キッチンベース』を始めました」 ゴーストレストランとは、ニューヨークで生まれたデリバリー専門の飲食店のこと。間借りするシェアキッチンで調理を行い、「Uber Eats(ウーバーイーツ)」などのデリバリーサービスやアプリを介して注文を受け、配達する。店舗を