毎月欠かさずボーイズライフを読んでいた。 さいとうたかをの連載劇画“女王陛下の007号”、怪獣の製作現場を紹介した“ウルトラQの舞台裏”、ハインラインの長編傑作シリーズ“人形つかい”、今月の誌上ロードショー“砲艦サンパブロ”、カラー特集“世界のレーサーカー”、それから、“モンキーズに関する20の知識”に“夏休みガールフレンド作戦”・・・ どの号も、どのページも、くまなく目をとおした。 取り上げられる記事に境界はなく、まさしくバラエティーに富むとはこのことをいうのだと思った。 厚さ2センチ足らずの月刊誌ボーイズライフは知識の宝庫であり、情報の大海原だった。 1960年代少年の大冒険そのものだったのだ。 もしかしたらいちばんの冒険は、巻頭に綴じられた正方形のピンナップ写真だったかもしれない。 白いビキニのナンシー・シナトラ、大きく開いた胸元から豊かな谷間をのぞかせるアン・マーグレット、バーバレ