歴史ある生活用品などを展示する筑前町高田の資料館「太刀洗レトロステーション」に約50年前の珍しいスピーカー「パラゴン」が登場した。パラゴンでジャズを聴かせた朝倉市の喫茶店「古処」が昨年末に閉店し、同店のパラゴンが大分県の個人へ譲渡されたことから、音楽ファンのためレトロステーションの渕上宗重館長(87)が別の場所にあったパラゴンを移設した。渕上館長は「ぜひ聴きにきて」と呼び掛けている。 渕上館長は、山あいの朝倉市黒川で音と光の製品を展示する資料館「音楽館(おんらくかん)」の館長も務める。館長のコレクションのパラゴンは音楽館に長く置かれてきたが、一昨年7月の九州豪雨によって音楽館も、その途中の道路も被災し、ファンが音楽館へ行きにくくなった。さらに古処が閉店し、パラゴンを気軽に聴けなくなったファンが渕上館長に「身近に聴ける場所をつくって」と要望。音楽館からレトロステーションへの移設を決めた。 米