水原氏の犯罪行為はもちろん許されるものではないが、人は誰でも知らないうちに、なにかの依存症になってしまう、そんな性質を持っている。 そこで今回は、「依存症」について考えるための書籍3冊を、「本の話」編集部が独自にセレクト。わかりやすい概説書、実録、小説、それぞれに「依存症」のリアルを伝えてくれるラインナップをご紹介する。 1 『あなたもきっと依存症 「快」と「不安」の病』 原田隆之(文春新書) 『あなたもきっと依存症』 依存症について、正しい情報を知るには「ベスト」といっていい一冊。 著者の原田隆之さんは、臨床心理学、犯罪心理学、精神保健学を専門とする研究者。身近な事例をもとに、最新の依存症の研究と治療について紹介している。 「多くの人の依存症へのイメージは、ヘベレケになって手が震えているアルコール依存症者や、幻覚妄想状態になって意味不明のことをつぶやいたり、『ヤクをくれ!』などと叫んだり