キリンホールディングス(HD)傘下のビアレストラン「キリンシティ」が、全国の店舗で提供していた飲み放題プランを終了したという。財布にやさしい飲み放題は庶民の味方だ。自らの商品をたくさん飲んでもらいたいはずの酒類メーカーがいったいなぜ――。そんな疑問をキリンHD役員にぶつけてみると、業界が直面する時代の変化が見えてきた。【毎日新聞経済プレミア】 ◇「スロードリンク」を提唱 新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言の解除に伴い6月21日に営業を再開したキリンシティ新宿東口店。24日に店舗を訪れると、アクリル板の設置など感染対策が施された店内で、やや控えめにお酒と会話を楽しむお客さんたちの姿が目に付いた。全国のキリンシティ33店舗で、約40種類のお酒を楽しめる飲み放題プラン(税込み4000~6000円)が、メニューからひっそり消えたのは今年3月のことだ。 「飲み放題パーティープランに代わる新たなプラ