マレー半島の先端に位置する都市国家シンガポール。ダボス会議の主催者として知られる世界経済フォーラムが発表した『2019世界競争力報告』では、世界1位にランクインした屈指の先進都市国家である。海上交通の要衝であるマラッカ海峡に面していることから、古くからゴムや錫などの交易地として栄えてきた。2019年はイギリス東インド会社のトーマス・スタンフォード・ラッフルズによるシンガポール上陸200周年であり、貿易中継地としてスタートした発展の歴史を振り返るイベントが多く開催されている。 シンガポールはまた、東京23区の1.2倍ほどの狭い国土でありながら多民族国家として知られる。2019年6月の発表によれば、総人口(国民、永住権者の総数)402万6209人のうち、中華系が299万3708人(74%)で最も多く、マレー系54万783人(13%)、インド系36万2637人(9%)と続く。公用語も英語、マンダ